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第228号 「国境を越えるIPTVの時代」

[2005.05.01号]

 5月1日、久しぶりに落語に行った。半年ぶりくらいであろうか。いつもの上野鈴本である。前日に、インターネットで出演者を確認しようと、検索すると、GW中は、いつもより開場・開演が30分早まり、お昼の部が、11時半開場、12時開演。夜の部は、4時半開場、5時開演であった。昼の部の方が、30分長く、4時間の高座が続く。3000円で、たっぷりと笑うためには、昼の部の方が良いのであるが、11時半開場となると、席を確保するためには、11時には上野鈴本の前に並ばなければならない。となると、10時前には家を出なければならないことになる。
 昼の部のトリは、襲名したばかりの林家正蔵。前のこぶ平である。それほど多大な期待はしていないのだが、古典落語にも挑戦していて、芸に磨きがかかってきていることは承知している。しばらく落語から遠ざかっていたので、こぶ平の高座はしばらく聞いていない。したがって、生意気を言わせていただくと、その後の成長ぶりには、興味がある。中盤には、小朝も出る。しかし、落語を聞くために朝早くに家を出て、鈴本の前に並ぶ、というのもためらわれて、夜の部の4時半開場に間に合うように家を出ることにした。それでもGW中であるから、多数の観客が予想される。遅くとも4時には鈴本に着いていなければならない。ということで、2時半過ぎの京葉線の快速電車に乗り込んだ。

 舞浜にディズニーランドがあり、海浜幕張のホテルにも多数の宿泊客が予想されるから、上りも混んでいるだろうと思ったが、意外に空いていた。お天気は、それほどでもなかった。軽い列車は、快調に速度を上げて、飛ばす。飛ばすのだが、ふと、「速すぎるのではないか?」という感覚が体を襲う。いつも利用している快速電車である。どこでスピードが上がって、どれくらいのスピードでどのくらい走って、どのあたりから減速する、ということを体が覚えているのだろう。何か不安になる。案の定、減速の仕方もいつもより急激で、ガクンと速度を落とした。若い運転手なのか、経験はあってもその日のご機嫌が悪かったのか、どこで何が起こっても不思議ではない世の中なので、不安になる。京葉線は風に弱い。たいてい風の強い日は、間引きの徐行運転だが、何かの拍子にスピードが出て、下から風であおられたらひとたまりもない。

 無事に乗換駅の八丁堀につき地下鉄日比谷線に乗り換えた。東京の地下鉄にはそれぞれの駅に固有の番号が付けられている。日比谷線なら、H5とか。しかし、いつまでたっても慣れなくて、となり駅までの所要時間と勘違いをする。ただ日本を訪れる外国人には便利だろう。季節も良くなって、あちこちで地図を片手の観光客が目立つシーズンがやってくる。不動産バイヤーだったりして…。

 鈴本に3時45分に着いた。すでに長蛇の列。150人ほどが並んでいる。急いで煎餅や飲み物を買い込み、列の最後尾に並ぶ。列は、どんどん長くなる。こんなことはめったにない。正月も10日まで。GWの期間中。襲名披露。一門の特別興行。そんなものではなかろうか。お盆は、それほど混まない。
 昼の部のトリの正蔵師匠が、出てきた。並んでいるお客から声が掛る。師匠は、深々と頭を下げながら、付き人と人ごみに紛れていった。「人柄がいいよね」と誰かが言っている。
 4時半が近くなると、地方からやってきた50人ほどの団体客がまず中に入っていった。その後、あまりに長蛇の列になったので、開場を少し早め、順次客を入れ始めた。中に入ると、会場は、もう6割方埋まっていた。中頃から少し後ろに陣取り開演を待つ。

 幕開けは、和楽社中による曲芸。客の笑いを誘いながら、曲芸を披露し、驚きの溜息と拍手を取る。最後には、いつもとは違う芸を披露し、大拍手の中に舞台を降りた。
いよいよ落語の始まり。次から次へと芸人が登場し、客席は笑いの渦に包まれる。
 「こんなことはめったにない。いつもはほんのちょっとお客さんがいればいい方だ。(お客さんは)来ようと思えば来られるんだから、勇気を持ってまたぜひ足を運んでくれ」と何人かの芸人が訴える。
 確かにその通りで、いつもは数えるほどしか客はいない。大笑いをすると自分の笑い声が会場いっぱいに響きわたる。そうして会場を出ると、いつも何かスッキリしている。この日は、エネルギーがみなぎって外に出た。(い)


【目次】

◆1.<デジタルメディアの録画問題(その5)>――STBで裏録ができない
◆2.海外のテレビ放送がブロードバンドで視聴できる
――スーパーサットが新世代ブロードバンドTV「MegaBox」を発売
◆3.4th MEDIAサービスがNTT西日本エリアでサービス開始
◆4.㈱スカパー・マーケティング、受信機器のレンタルサービス受付開始
◆5.NGF、キッズステーションと連携して共同生中継を実施
――NTTコムの広域IPネットワークとCSを利用
◆6.ジャパンケーブルネットが株式会社コアラテレビの筆頭株主に
◆7.JCNグループ制作編成部門を統合し、IPネットワークで番組配信を開始――第一弾は、「小
   田原北條五代祭り」生中継
◆8.出雲ケーブルビジョン、多伎町エリアのFTTHシステム工事が完成

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