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第229・230合併号 「地上デジタル放送は携帯電話でみるものだ」
[2005.06.06号]
5月は、あっという間に過ぎてしまった。連休明けの10日は、スカパー!の記者発表に行って、「NTTが役務利用放送事業者の営業の取次ぎをしていいことになった」という話を聞いて、「エッ!知らなかった」と思って、質問をすると、オプティキャストの篠木社長が、「4月の半ばくらいに、OKになったようです。FTTHの家庭へのリーチを積極的に推進するという意味合いもあるのではないですかね」というお話。う~ん。そうはいっても、裏を取らないと、と思って、総務省の電気通信事業部事業政策課に問い合わせをしてみた。
Q1.10日のスカパー!の記者発表で、「NTTが役務利用放送事業者の商品を営業していことになった」という話がありましたが、これは事実なのかという確認の電話です。もし、事実であるとすれば、いつからよくなって、制度の改正などがあったのでしょうか?
A1.NTTには目的達成業務というものがあります。平成11年7月に、NTTが情報関連商品の取次ぎなどの業務を行なうことが認可されており、ご存知のように、これまでもISP等の営業の取次ぎを行なってきています。今回の有線役務利用放送事業者の商品もそれと同じ扱いで、NTT東西が取り次ぎを行なうことは、新たに制度を改正したというようなことではなく、平成11年7月に認可されたNTTの目的達成業務の範疇の業務ということになります。
Q2.今回は、「役務利用放送事業者の取次ぎを行なっていいですか?」という問い合わせがNTT側からあって、「いいです」ということになったのですか?
A2.はい。そういうことです。
ということであった。今後、NTT東西が有線役務利用放送事業者の営業取次ぎをどのように展開してくるのか、少し気になる。
翌週の17日、18日は、ケーブルテレビ連盟のNGF(Next Generation Forum)が浅草ビューホテルで開催された。大御所7人の講師にそれぞれ10数人の若手受講者がついて、ゼミ形式の勉強会。ひとまず7ヶ所の会場を回って、一服しようとソファーに座り込んだら、何だかんだと、入れ代わり立ち代り、人がやって来て、いろいろと情報交換ができた。
夜は、業界の別の大御所も多数駆けつけて、懇親会。大御所の後をついていくと、駒方どじょうに辿りつき、それから、ジャズの「むぎとろ」(本店の裏にある)に行って、ああだこうだといっているうちに、「小さなスナック」を昔歌った本人が登場して、弾き語り。昔の若者たちは、大いに盛り上がった。18日は、連盟25年記念誌の青焼き校正。「ケーブルテレビの第1号は伊香保といわれているが、別にあったのでは?」とその頃、別なところで話が盛り上がり始める。
19日は、FTTHセミナー。全国から360人を越える関係者が集まった。今は、HFCだが、これから「光の国ニッポン」へまっしぐら(かな?)。その過程で磨いた日本の技術者の「腕」や「知財」が海外に高く売れるかどうか。
翌週の25日は、NHK研修センターで講演。演目は「ケーブルテレビ50年と課題」。前夜入りして、うどんやで懇親。25日は、午前に講演をして、午後は、同じ栃木市出身の研修センターの大川久江さんの「フレッシュマンのビジネスマナー」という講演を聴いた。それから、技研公開へ。NTTドコモの郷古綾さんにいろいろと話を聞いた。
研修センターに戻って、夕方は若い受講生との懇親会。15年ほど前、ケーブル年鑑を作る時に、各地のケーブルテレビ局を取材に回ったが、「駅前の小さな本屋さん、まだある?」などと、名刺を見て尋ねると、訪ねたことのある証拠になって、いきなり時空間を越えた話ができる。
19時半から、CATV技術者選奨の審査会のオブザーバー。その後、遅くなって、結局、2日続けて、研修センター泊。上田ケーブルビジョンの母袋さんと例によって遅くまで懇親。26日朝は、「これで帰ります」とご挨拶に事務局に顔を出すと、結局、午前中一杯、中嶋正夫さんと話しこんで、昼食までご馳走になってしまった。中嶋さんの話、テープにとっときゃよかったなあ。いろいろ面白い話があった。
そして、28日土曜日夜、なぜか仙台で飲んでいた。(い)
【目次】
◆1.NHK技研公開レポート――来春、携帯電話で地上デジタル放送が見られる
(1)【高度コンテンツ制作・機動的報道システムの実現】有線・無線ネットワークを利用した番組制作システム~ネットワークを利用した高度な制作システムの実現を目指して~(p5)
(2)【ユビキタス・ユニバーサルサービスの実現】テレビ視聴エージェント
~もっと気の利くテレビを目指して~(p5)
(3)【ユビキタス・ユニバーサルサービスの実現】フレキシブルディスプレイ
~いつでもどこでも見られるテレビの実現を目指して~(p6)
(4)【究極の高臨場感システムの実現】スーパーハイビジョン
~新しい領域を開く映像・音響メディアを目指して~(p8)
(5)デジタル放送の高度化~「携帯端末向けサービス」「サーバー型放送」~(p10)
(6)携帯端末向けサービス~携帯端末で地上デジタル放送が見られます~(p11)
(7)携帯端末向けサービスを支える技術~携帯端末向けサービスの充実を目指して~(p12)
(8)サーバー型放送サービスと受信機~デジタル放送はさらに便利に、楽しめます~(p15)
(9)サーバー型放送実現のための要素技術~サービスをより充実させるために~(p16)
(10)メタデータ制作・活用技術~効率的なメタデータの制作に向けて~(p18)
(11)地上デジタル放送の光ファイバー伝送~全国「あまねく」の早期実現を目指して~(p19)
(12)TV4U(TV for You)~自分の番組制作しインターネット上で公開できるテレビ環境~(p20)
(13)ネットワーク利用放送~ネットワークの特長を生かす放送技術の可能性を探る~(p21)
◆2. FTTHケーブルテレビセミナー開催(p22)
◆3.株式会社ふれあいチャンネルと株式会社中国ケーブルビジョンが合併(p24)
◆4.JC-HITS 新規採用ケーブルテレビ局――山梨CATV(株)、山口ケーブルビジョン(株)、
塩釜ケーブルテレビ(株)、(株)アイティービー(p27)
◆5.I-HITS新規採用ケーブルテレビ局――㈱中海テレビ放送、(株)ケーブルメディアワイワイ、
㈱ケーブルネット新潟、あづみ野テレビ㈱、伊賀上野ケーブルテレビ㈱(p29)
◆6.松下電器産業がパススルー方式対応モデル
CATVデジタルセットトップボックス TZ‐DCH800を発表(p32)
◆7.松下電器産業が超高速ケーブルインターネットシステム
世界初 c.LINK超高速ケーブルモデムを開発・商品化(p34)
◆8.ブロードネットマックスが250Mbps超高速アクセスソリューションを開発(p36)
◆9.放送分野の認定個人情報保護団体「財団法人放送セキュリティセンター」が業務開始(p
38)
◆10.「CATV技術者選奨2005」発表(p39)
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