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第240号 「放送機器は、HD へHD へ。番組は、ゆっくりとHD へ

[2005.11.28号]

11月20日、日曜日。今日は、NTT東日本の光の説明会の日だ。10時を過ぎて、家人を伴い、集会場に向かった。一人で行き、先方の説明を聞いて帰っても、ああだこうだと彼女の疑問点を解決し納得させる説明をする自信がないからだ。二人で聞いている分には、彼女の疑問点は、相手にぶつけてしまえばいい。集会場に入ると、左から50代後半の男性、40代半ばの男性、50代半ばの女性が座っており、それぞれ住民の相手をしていた。
<この人たちも電電公社に入社したころは、現場研修で、電線を巻いたドラムを転がし、電柱に登って電線を引いたことがあるのだろうなあ>と思った。「NTTは4人でやっているが、下請けはこれを2人でやるんだ、と先輩に言
われたことがある」と、公社最後の年に入社したある親しいNTTマンに聞いたことがある。
翌21日は、群馬県伊香保町でケーブルテレビ発祥の地を記念した碑文の除幕式が行なわれた。それを取材した足で夕方の新橋に向かい、NTTグループの2人、ある衛星会社の部長、筆者の4人で、テーブルを囲んだ。ドラムの話をすると、やはりその2人も現場研修を受けたという。
「アキラさん」(小林旭みたいだなあ)と呼ばれる男の口からは、「少し前までは、光ファイバーを張るのに、4人がかりで1日1件だった。これが最近2件できるようになり、効率があがった」という話をきいた。光ファイバーを引っ張り、家庭やマンションに引き込むのはそう簡単ではない。光ファイバーをくっつける融着を現場のフィールドで行なうのも、融着機器の性能が上がったとはいえ、熟練の技術が必要だ。1日2件が、そのうち1日3件になり、4件になることで、2010年3000万光アクセス達成への歩みが進んでいくのだろう。
まあ、「3000万を本当に達成できるか」というと、表向きには「できる」とはいうものの、本音のところでいえば、<う~ん、何割できるか?半分いけばよしとしなければいけないかもしれない>と考えているだろう。
なぜなら、光を売っているのはなにもNTTばかりではなく、USENも積極的にマンション攻めを行なっているし、KDDI、Tepco光だってある。
1本の光が入ってしまえば、そうそう2本目、3本目の光を引き込もうというマンションは少ない。ないわけではないが…。5本くらい入っているマンションもたまにあるそうだ。しかし、マンションの数だって限りはある。しかも、一戸建てと違い、1棟で100世帯くらいあるマンションはざらだから、ゴソッと持っていかれる。ちなみに、ある関西の加入営業専門会社の方の話では、「関西ではもうマンションはまわりつくされた。残っていない。これからは一戸建ての勝負だ」という。

女性のところの説明が終わり、席に座った。「2回線あり、1本がISDN。1本がアナログで、OCNのADSLで使っている」とこちらの現状の環境を説明し、「一番ベターな選択はどれなのか?」と聞いた。
結論からいえば、光に代えて、光電話にする。アナログ回線は局預かりにする。ADSLから、光に代えるのは、NTTコムの方に連絡する、ということだった。<会社が違うから、それぞれユーザーがやらなければならないのは理解できるが、その手続きが面倒だから、そっちでうまくまとめてやってくれると助かるんだけどなあ>とデジタル時代にかろうじてすがり付いている、パソコン好きでないオジサンは、思うのだが、とりあえず、申し込み用紙に、「こことここを記入してください」とマーカーで印をつけてもらった。
 <そういえば>と気になり、「スカパー!とかみられるんですか?」と尋ねると、「ああ、こちらに電話番号などがありますから、そちらに問い合わせてください」とそっけない返事。
 <これでは、光が入って、インターネットが速くなり、電話も基本料金が安いから光電話になるかもしれないが、映像サービスはなかなか伸びないだろうな>と思った。
22日にあるセミナーで、「IP放送がなかなか伸びないのは、営業の先端にいる人が多チャンネルを楽しんでいないから、あるいは知らないから、ではないか?」と質問すると、IP放送を立ち上げたある方は、「末端のNTTの現場では、映像サービスのような説明型の商品は売れない、ということがわかった。それをどのように改善していくか、検討している」ということだった。<なるほど>と納得。
 21日新橋。NTTの方に、昨日光の説明会があり、こういう選択をしようと思う。「これで間違いないですよね?」と尋ねた。オジサンは慎重なのである。2人から、「安くなる」とお墨付きをもらい、光に代える決心がついた。まだ、申し込んでいないが。12月になったら申し込もう。
飲み食い歓談をして、NTTの2人とわかれた。衛星会社の部長は、「軽く…」というジェスチャー。路地を曲がると、すれ違った男性に、「こんにちは」と声を掛けられる。振り返ると、Tepco光のSさん。「近いうちに飲りましょう」とお座敷がかかった。(い)


【目次】

◆1.2005InterBEE「流れはHDへ。1セグサービスの春も到来」
◆2.ブロードバンド多チャンネル放送およびVOD事業者の事業展開
   (1)KDDI光プラス
   (2)ぷららネットワークス
   (3)オンラインティーヴィー
   (4)NTTコミュニケーションズ(OCNシアター)
   (5)オンデマンドTV
◆3.ジュピターテレコム、六甲アイランドケーブルビジョンの経営権を取得
◆5.スターキャット、選りすぐりのデジタル新メニュー「エース」開始
◆6.シンクレイヤ、、小規模集合住宅向け地上デジタル放送用レベル調整器発売
◆7.横浜市青葉区みたけ台地区で、アイセイフティ「交通安全サービス」実験
~子どもの存在をドライバーに知らせ、交通事故低減を目指す実験を開始~

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