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第258号・259号合併号 「明日の強いコンテンツ探しは「コミケ」から」
[2006.08.16号]
九州の佐賀の実家に帰っていたスタッフのWさんが、珍しいお土産を持ってきてくれた。縦長の印刷物である。
まず、先頭とおぼしきページに、「VIERA(改行)デジタルハイビジョンテレビ(改行)Panasonic(改行)」とある。(改行は、そこで改行になっていますという意味です)
次に、テレビ受信機のイラストがあって画面の中に、「Xデーは(改行)2011年(改行)7月24日(改行)」とある。次は、2本のラインの間に、「予言ではありません。(改行)れっきとした予告です。」とある。
そして、さらに、「国民の皆様には、(改行)2011年7月までに、(改行)地上デジタル対応テ(改行)レビに買い換えるか、(改行)または、デジタルチュ(改行)ーナーを買い足して(改行)いただく必要がありま(改行)す。テレビ購入に際し(改行)ては、正しくご理解の(改行)上、ご判断ください。」と続く。そして、「2011年7月24日、(改行)現行の(改行)アナログテレビ放送は(改行)終了いたします。(改行)」。
その下には、15歳くらいの女の子のイラストがあり、「Xデーって?」というセリフが吹き出しの中に入っている。
さらに、「デジタルハイビジョンテレビの(改行)ことなら当店へ、(改行)ご相談ください。」
そして、「地上DIGITAL」のマークが印刷してあって、「地上デジタル放送対応テレビには(改行)上記マークが入っています。(改行)目安にしてください。」と実に長い。
これでワンクールで、「VIERA デジタルハイビジョンテレビ Panasonic」に戻る。
この長い印刷物は、凧の足みたいなものです。これで、わかった人は、スゴイ。毎日、お世話になっているものです。ここまでくると、もしかして、と気付かれる方もいらっしゃるだろう。
そう、Wさんのお土産は、VIERAのコマーシャルとアナログ放送の終了告知、ならびに地上デジタル放送の普及促進を図るメッセージをブルーで印刷した、トイレットペーパーだったのです。しかも、実家の現場から、8折ほど引きちぎって持ってきてくれた、実に貴重なお土産だったのです。
Wさんいわく、「実家の母に、これどうしたの?と訊くと、近所の電気屋さんが2ロールずつ配っていった、ということだった」そうです。確かに、個室で、じっと書いてあることを読んでいると、頭の中に刷り込まれていくのではないかと思います。実に、ユニークなコマーシャルで、この効果のほどを聞いてみたい、気がします。
サザエさんやドラエモン、ポケモンなどのキャクターバージョンも出てきそうな気がします。ウルトラマンや巨人の星なんかのバージョンが出て来ても、楽しいかなと。
往年の阪神タイガースの名選手、花形満が、「ミツル花形2011」なんていう車に乗って登場し、地上デジタル放送対応のナビはもちろんのこと、ユビキタス・ネットワーク時代のあらゆる情報機器を搭載した最新鋭のITカーを紹介したりして。まあ、トイッレトペーパーに印刷だと、妙に高いものになってしまうかもしれません。
でも、今年の暮れのカレンダーあたりでは、「Xデーまであと何日カレンダー」なんてのが登場するかもしれない。銀座の繁華街に、「2011年7月24日まで、あと何日」なんて、街頭掲示板が出て来て、街を行く人に、アナウンサーが、「2011年7月24日って、何の日か知ってますか?」インタビューを行ない、それを番組で放送する。なにせ、女子アナは、デジアナになってしまうのだ。そういう番組も出て来るのではないか。国策だから、反対するものはいないだろう。テロップ広告が、その番組の最中にひっきりなしに流れる。
この文中に、Panasonicばかりだと、深い関係があるのではないかと、思われるといけないので、東芝、ソニー、シャープ、サンヨー、三菱電機、パイオニア、あっそうそう日立を忘れるところだった、とにかく各社の名前を出しておこう。(順不同)フナイ電機も入れておかなければいけないかもしれない。
数寄屋橋交差点や有楽町駅前の年末のジャンボ宝クジ売場あたりは、番組で狙われるのではないか。「宝クジが外れても、地上デジタル放送対応デジタルTVがあたるチャンスがありま~す」となぜか、松本明子あたりが年末の数寄屋橋や有楽町で叫んでいる。
今年は、NHKの大河ドラマに出て、しかも庶民派だから、なぜか受ける。
ドラマよろしく鼻を手でかんでみせちゃったりする。「まったく、なんてことをするの」と松本に手渡されたポケットティシューが、どこかのテレビメーカーのCM入りティッシュだったりして…。けっこう誰か考えているかもしれないな。
今年の春先も、あちこちで、「中居クンが宣伝しているNTT東日本のひかり電話は、コマーシャルでは光っているのに、どうして実際には光らないんだろう。『なんだ、ひかり電話って、電話器が光るから面白そうだから入ったのに、光らないなんてインチキ~』なんて叫んでいる若い女性がいるはずだ」とあちこちで言っていたら、5月に、実際に「光る電話器」がどこかから発売された。
私の発言と関係あるかどうかはわからないが、SSKのセミナーでも話したような気がするし、何かつながりがあるかもしれない。ないかもしれないけど。
10日、いつもの居酒屋で、防災グッズを準備しているか、どうかの話になった。Sさんからは、前々から防災グッズを用意しておくようにいわれていた。自分の身を守るのは自分しかいないんだから、少なくとも、水だけは用意しておけ、ということだった。水は、1週間に1度くらい揺れると、腐らないんだという。車のトランクに何本か積んでおくといいのだそうだ。
あとは、何本か、買って冷蔵庫に冷やしておいて、期限がきたら、使って補充しておく。この補充を習慣化するのが大切だ、という。
東京にもけっこう出ることが多い、というと、カバンの中に、懐中電灯とラジオを入れておくといい、とアドバイスを受けた。ラジオは防水のものがいいということだ。地下鉄に乗っている場合に停電もありうるから、というのが理由だった。
家庭でも懐中電灯を用意しておいて、懐中電灯には、蛍光テープを巻いておくとよいのだそうだ。やはり、夜だと、懐中電灯がどこにあるかで慌ててしまうからだという。蛍光テープは、いざという時の逃げ道にも貼っておくといいのだそうだ。
慌てると、ガラスなどにぶつかって思わぬ怪我をする。だから、逃げ道になりそうなところに、貼っておくと、少しは、灯りになるのだそうだ。
Sさんは、NATO軍が使っている包帯も持っているという。防災グッズの展示会などに行って、便利そうなものを買ってくるのだという。そんな話をしていたので、翌日早速、アスクルで、防災グッズセットを注文した。防災グッズは13日に届いた。
その翌日、東京大停電が起こった。いつどこで何があるかわからないから、いざという時の備えは確かにしておかなければいけないと、懐中電灯をいつものBNバッグに入れた。
先週末から、雷がなっている。12日、出先から帰って来て、メールをクリックしても繋がらない。何か、雷と関係あるのだろうか、とは思うが、分からない。翌13日も朝から、なんだかんだとパソコンの設定をいじってみても、何もかわらない。もともと、苦手なんだから、わかるわけはないのだが、メールをチェックしないと、原稿作業に移れないという習慣になってしまっているので、どうにか回復させようと、悪戦苦闘する。結果は同じ。9時に、OCNのセンターに電話をしても、こちらは正常だという。
10時になって、ITホームヘルパーのFさんに電話をして事情を説明すると、パソコンまわりのルーターなどの機器の電源のコンセントをいったん抜いて、30秒したらもう1回入れてみてください、というご指示。いわれるままにやってみると、何とも正常に動き出したのだ。
ああ、持つべきものは、遠くのコールセンターよりも、近くのITホームヘルパーだ。(い)
【目次】
◆1. <特別インタビュー(1) USEN>
完全無料ブロードバンド放送「GyaO」の視聴登録者数が1000 万人を突破
―― 郵便番号をもとにエリアを限定した広告配信にも挑戦
■ 30代男性が利用者のコア ■ 編成重視の番組構成
■ 総視聴時間数の増大に挑戦 ■ GyaOオリジナル・コンテンツの充実
■ 会社のスピードについて来られる人材を募集 ■ GyaOをベースにしたカード事業の計画はなし
■ リピートから視聴の習慣化を ■ 視聴層のさらなる拡大と視聴時間数の増大が次の課題
◆2. <特別インタビュー(2) ぷららネットワークス>
FTTH環境の広がりにあわせ、コンテンツの充実を図り、利用者層の広がりを目指す
■ 昨秋からコンテンツのボリュームアップに注力 ■ まずアーリーアダプター層の拡大を
■ デジタルTVのプラグアンドプレイ時代はいつくるか
■ 30代、40代のファミリーを中心にした視聴層 ■ NTT東のエリアを中心にユーザー層が拡大
◆3.「ジュピーターテレコム(J:COM)」2006年中間決算説明会抄録
―下期、RGU400万・デジタル100万世帯・インターネット100万世帯突破を目指す―
◆4. TOKAIグループとソフトバンクグループの戦略的事業提携について
◆5. メディアッティ、ハードディスク内蔵型STB サービス「Mediatti TV デジタルプラスR」開始
◆6. ミクスネットワークが「光テレビ」を開始
◆7. ケーブルテレビ可児が世界初となる高速120Mサービス開始
◆8. イッツ・コム、迷惑メール対策を強化――迷惑メールを送信させない「Outbound Port25 Blocking」などの導入によりセキュリティ強化を実施
◆9. 「CATVブロードキャスト方式緊急地震速報データ配信システム」プロトタイプの完成と実証試験の開始について
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