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第265号 「衛星から10年。ニューズ、SBがSNSで提携」

[2006.11.13号]

 10月の15日に、中学の同窓会が、地元栃木市であった。すっかり東武日光線、JR両毛線が交差する栃木駅は高架になった。
 栃木市でロケをした映画の一つに、山田洋次監督の「喜劇一発勝負」という作品がある。インターネットで調べてみると、1967年8月5日に封切りされた作品だ。(いや~、それにしてもインターネットは便利だ。これで検索できなかったら、ハナ肇以外の配役はすっかり忘れていた)
 不肖の息子二宮孝吉役にハナ肇、幸吉の妹役に賠償千恵子、父親役が加東大介。ストーリーは、商家の跡取の孝吉が大舞台での成功を夢みて家を飛び出す。
 孝吉がいなくなった後、乳飲み子を抱えた女がやってきて孝吉の娘だという。両親は、自分達の娘として引き取るが、孝吉はそのことを知らない。自分がいなくなった後、「恥かきっ子」の妹ができたということだけを風の噂で知っている。
 ある日、仲間を連れて、ひょっこり帰ってきた孝吉は、近くの川原(永野川)で温泉掘りを始める。ボーリングをするのだが、そう簡単に温泉は出ない。その資金欲しさに家の蔵から先祖代々の高貴な品々を持ち出して金に替えてしまう。それでも温泉は出ない。
 資金も底を尽き、もうあきらめようか、という段になって、ようやく温泉が吹き出す。これで、大レジャー施設を作って大儲けをする。成功した姿をみて欲しいと、長年二宮家に仕え、現在は田舎で隠居暮らしをしているばあや清野ふみ(北林谷栄)を金の靴を履いた孝吉が栃木駅のホームに迎えに出るシーンがある(見送りだったかも)。

 前置きが長くなったが、その旧駅舎はなくなり、駅前はすっかり様変わりした。ついでに、女優山口智子の実家が経営していたホテル鯉保も、一昨年だったと思うが、父親の急逝で、営業を止め、今はその建物も取り壊された。インターネットで「ホテル鯉保」を検索すると、栃木市の中心に赤い「×」が今も表示される。少なくとも、30年以上前から、結婚式や同窓会、クラス会というと、鯉保か栃木駅前のサンプラザに決まっていた。他にそれらしい施設がないのである。(駅前のヨーカドーもなくなった)
 そして2次会は、郊外に出来た大型のカラオケ施設と決まっている。このカラオケ施設は、その後、別のところにも数ヶ所できているようだ。

 そんなわけで、同窓会の場所は、駅前のサンプラザ。
 長野県の飯山市に嫁いだK子さんは、「最近クマが出るので注意しなければいけない」と言っていた。栃木市の郊外で父親が経営していた会社が10数年前につぶれたお嬢様育ちのY栄さんは、すっかりたくましくなっている。
 デザイナーの夫との間に二人の息子を授かった。いったん家庭に入った彼女も、子育てに手が掛らなくなり、学費の足しにということもあって、働きに出るようになった。
 ある時は、銀座の漬物屋さんで働き(偶然、銀座7丁目のPRONTで休憩中の彼女に出くわした)、ある時は、保険屋のオバさんとして働き、そして今は、若い経営者が社長のIT企業で派遣社員として働いているという。経理を任されている彼女は、「彼らの会話は全く理解できない」といっていた。
 東武鉄道に勤務するO君は、「少子化が経営上の大問題」といっていた。
 鉄道事業は、お客が乗ってくれてなんぼの商売。毎日の通勤・通学の定期の固定客数が少なくなることは、経営の基盤に直結する。
 元々、東武・京成は、小田急・京王・東急沿線から比べると、地理的なイメージの弱さがある。大学や専門学校に合格して、田舎から出てきた若い男や女が、住む場所を探すときに、どうしても東京都の東部より、新宿・渋谷から先の西部地域に目が行く。
 IT企業に勤める若手もやはりIT企業の集積地、渋谷を起点に住む場所を探すだろう。そうすると、将来の東武鉄道の事業を展望する時に、沿線の少子化が、大問題になってくるのである。

 10月下旬、あるパーティーで、こんな話をしていたら、どこかの誰かが、「イザワさん、でも少子化で、ひとりひとりに掛けるお金は増えている」という。<だから、大丈夫>とでもいいたいのだろう。

<そうじゃないんだってば~。今、目の前にある饅頭(というマーケット)を何人(社)かで分けて食べているけれども、もう5年経ったら、饅頭の大きさが小さくなってしまうのだから、今、儲かっているといっても、将来はどうなるか、わからない。それだけ競争が厳しくなるから、おちおち寝てもいられない。そんな時代になってしまう。自分は強い会社に勤めているから大丈夫と思っているかもしれないが、イス取りゲームで最後に勝ち残るのはひとりだ。多くの人が食えなくなったら、その人たちが食えなくなるだけでなく、その周りの人たちも食えなくなる。その連鎖が大問題だ>といいたかったが、やめた。

 極端な話、10年くらい前、役人の接待がほぼ禁止されて、新橋の飲み屋はバタバタと消えて行った。筆者の行き付けの飲み屋も何軒か消えた。大将、女将は、いまどこでどうしているのだろう、と思う。こうした傾向は、当然地方にも飛び火して、自分の目で確認したもの、友人・知人から得た情報では、現在も、やはり明りの灯らない店が増えている。

 ある日、行き付けの飲み屋。隣には、病院の検査技師。
「Tさんの仕事に、景気はどうですか?という質問もおかしいかな、とも思うんですが、みんな健康でいてくれた方がいいわけですから…」と尋ねると、
「今、ウチの病院、患者さんが減っているんですよ。今までは、1日1000人くらい来たんですが、今は800人くらい。だいぶ減りました」
「保健の自己負担比率が高まったからですかね?」
「そうかもしれません」
「ということは、職員の給料にも影響が出て来ると…」
「そういうことになるかもしれません」
<う~ん。病院の経営者も全国の大学や専門学校の経営者も、(結局はどんな商売でも)人口が減少するなかでの人集めには今後ますます苦労しそうだ>               (い)


【目次】

◆1. 巻頭言 「情報カプセル・トランスポーテーション」
◆2. 覆面放談「これからのオンデマンド環境はどう変わる?」(1)
   ■ 映画館も変化している        ■ 自分の好きな映像をネット上でどう探す?
   ■ 「情報を得るケータイ」が「情報を上げるケータイ」に進化した
   ■ 映像の撮影技術の急速な進歩  ■ 動画投稿が拓く新しい世界  
   ■ 動画も口コミで広がる
◆3. アッカ・ネットワークス、ウィルコム、マイクロソフトが「M2Mコンソーシアム」を設立
◆4. 動画共有サービス「AmebaVision」が動画コンテストを実施
◆5. オン・デマンド・ティービー、スタイリッシュな新型“Black”専用受信機を提供開始
◆6. ソニー・ピクチャーズエンタテインメントの映画作品を定額見放題VODで提供
◆7. 宇宙通信、次世代分散ストレージ 広域網での実証試験を実施
◆8. KDDI、新技術を用いたサービス (β版) 体験サイト「DIONラボ」を開設
◆9. 第2日本テレビ、小中学生向けネット配信番組 「サークルリンクTV」の提供を開始
◆10. サイバー・バズ、新作映画のクチコミマーケティングサービス
     「BuzzMovie(バズ・ムービー)」を開始―インフルエンサーによるクチコミ派生を促進

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