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第296号 「家庭における録画視聴はダビング10で変わるのか?」

[2008.03.11号]

 3月8日午後。枕もとにおいてある電気スタンドの電球が切れてしまっているので、切れた電球を持って、検見川浜駅前の関西系の大型スーパーイズミヤに足を運んだ。
 照明器具売場の中年のおネエさんに「これと同じものありますか?」と尋ねると、「まなビームは置いてないんですヨ」と申し訳なさそうにいう。この電気スタンドの少しブルーの色が入った電球に「まなビーム」という名称があるのを初めて知った。
 少なくとも、筆者が子供の頃は聞いたことがないので、その後、電球の開発の歴史の中で、勉強机に置く電気スタンドの明かりとして、眼に優しく、長時間学習しても眼が疲れないというような意味合いで、「まなビーム電球」と名付けられたのであろう。
(念のために、今、ネットで調べてみると、松下電工のホームページで検索できた。ネーミングの意味合いは、書いてなかったが。)

 しかし、その「まなビーム」を手に入れないと、今夜も筆者の枕もとは、明かりなしである。昨夜も、布団にもぐりこむと直ぐに、グラグラっと来た。それもあって、今日はぜひとも、電球を買い求めねば、と思って出掛けてきたのである。(地元のケーブルではまだ地震の緊急告知サービスを始めていない。検討中という話である) 

 この関西系の大型スーパーイズミヤにないとすればいったいどこで売っているというのだろう。
「どこに行けば手に入るんですか?」と尋ねると、「大型電気店に行けばあると思います」という。
<おかしいなあ。たしか、枕もとの電気スタンドは、このお店で買ったはずなのに……。電球を置いていないというのは、変だよな??? ここら辺りにも、子供たちはたくさんいるはずなんだけれど、子育てブームが去ってしまって、電気スタンド等の需要が大幅に減ってしまい、電球が置いてないのだろうか?>と思いながら、近所に電気屋さんがあるのを思い出した。

 公園の中を通っていくと、グランドでは少年野球のチームが練習をしている。<この辺の人口構成は、どのようになっているのだろうか? 埋め立てが行われた頃からは、どのように変化してきたのだろうか? これから、どのように変化していくのだろうか?>などと、思いを巡らせながら歩いていくと、ほどなく、電気屋さんが見えてきた。電気屋さんの隣には、おそらく昔からある散髪屋さんのサインがクルクルと回っていた。

 外から店の中を覗くと、5台ある散髪台の2台が埋まっていた。待っている客はいない。土曜の午後の3時過ぎ。そんな時間帯かもしれない。同じように電気屋さんを覗き込むと、70前後と思われる短白髪のガッシリとした体格のオヤジさんが、パナソニックのマッサージ器に体を預けて、気持ちよさそうに居眠りをしていた。

 店の中に入っていくと、眼を覚まして、愛想よく立ち上がってきた。電球を見せて、「これが欲しいんですが…」というと、「まなビームね。あったっけかなあ」と壁の仕分け棚を探し始めた。「学」という字が見えて、「まなビーム」とふりがなの振ってあるパッケージが見えた。ひとつあったのだ。しかし、持っていった電球とは、W数が違っていた。持っていった電球は、100Vで60Wだったが、店にあったのは、100Vで100Wであった。
「何か、まずいですかね?」と尋ねると、「規格が違うと、ソケットに負担がかかって壊れることがある」という。壊れてしまうのは避けたいが、しかし、電球は買って帰りたい。

 仕分け棚を見てみると、キッチン用だとか、いろいろ用途によって、電球にも種類がある。しかし、要は、枕もとの電気スタンドに明かりが灯ればいいのである。まなビームを探し求めて、さらに別の大型電気店にまで足を運びたくはない。
「100Vで60Wの別の電球だと何か問題はあるのでしょうか?」と尋ねると、「いや別に」というので、透明でない白色の白熱灯を買い求めた。税込294円だった。

 埋め立てが行われ、あちこちにマンションが建設されて、多くの世帯の入居が始まった頃に、一時代を築いた電気屋さんなんだろうと思う。今は、デジタルテレビの買い換え需要で一儲けできているのだろうか? 近所には、大型量販店が進出しているから、どうなのだろう。お馴染みさんを相手に商売をしているのであろうか。テーブルの上には、<地上デジタル放送を受信するために>というパンフレットが置いてあった。店の裏には、小型車を何台か置くスペースがあり、若い人もたまに見かけるから、けっこう家庭内の電気工事の需要があるのかもしれない。赤地に白抜き文字で「デジタル110番」と書かれたのぼりが店の前で春の風にはためいていた。

 電気屋さんのある商店街で、一番幅を利かせているのが、「エネルギースーパーたじま」である。東京・千葉で18店舗の生鮮食品店を展開する。電気屋さんを出ると、その「たじま」の周辺に何か異様な雰囲気が漂い始めていた。ガードマンも3人ほどいる。
 昔、よく散歩の途中で店を覗いて、安いものがあると買っていたので、久しぶりに足が向いた。店の入り口には、段ボールの山が、いくつも積み上がられ、午後4時から始まるセールの準備に店員が汗を流していた。そのセールを目当てに、あちこちの団地から人が集まってきていたのだ。
「あと15分、お待ちください」と店員の声が響く。
 みんなその間に、段ボールの中味のチェックを始める。キャベツ、玉葱、ジャガイモ、リンゴ、キイウイなど。問題は、それがいくらかだ。値段は、まだ書かれていない。「?」のままだ。みんな夫婦、親子など、家族連れで来ている。

 午後4時。店員が、値段を書き入れる。キャベツ1個100円。玉葱1個10円。ジャガイモは、見えなかった。家族連れで、それぞれ役割が決まっているようで、「おとうさん、キャベツ3個」などと、おくさんの指示が飛ぶ。
<しまった。電球を買うつもりで来たので、キャベツが残っているかどうか確認しないで来てしまった。まあ、明日の朝も安売りをするとアナウンスしているので、必要だったら、また来よう>

 集団の中には入らずに、店の中を歩き、卵M玉10個88円、とちおとめ298円、高知産ナス198円などを買って帰ってきた。
 戻ってきて、前夜HDDに録画した、午後7時半からのNHK「特報首都圏」をみた。テーマは、「止まらぬ値上げ どうする暮らし」。

 いろいろなものが上がっている。ビールを始め、長持ちするものは、備蓄をしているつもりであったが、まだまだ足りないかもしれない、と不安になってきた。

 タケヤみその買い置きは、1パックしかない。即席ラーメンは、もうそろそろなくなる。スパゲッティも一袋しかない。
 小銭をポケットに突っ込み、夕方のスーパーマーケットにまた向かった。(い)


【目次】

◆1.<第62回CRIセミナー抄録>
  「最新のデジタル放送サービスは、現行のケーブルSTBでどこまで対応可能か!!
    ―ワンセグ放送、ダビング10、見逃し再生、著作権処理等の最新デジタル放送技術の現状と
          対策を聞く―」    日本ケーブルラボ部会 担当課長 秋定 真氏
   (1) 日本ケーブルラボとは
   (2) ダビング10について
      ■ コピーワンスの緩和措置
      ■ ダビング10実現のための課題
      ■ ダビング10を実現するための「ケーブルテレビ局の課題」
   (3)ワンセグサービスとワンセグ放送
      ■ 放送法の改正で新たなサービスが可能に
      ■ 地域ワンセグ放送も検討課題に
   (4)見逃し再生サービス
      ■ デジタルが可能にした新たな視聴スタイル「ネットワークDVR」
      ■NHKの「アーカイブスオンデマンド」事業
   (5)簡易型STBについて
      ■ 2台目、3台目のテレビのSTBのサービス内容
   (6)次世代STBについて
      ■ 次世代STB共通プラットフォーム構成(案)

◆2.携帯端末向けマルチメディア放送サービス“ISDB-Tmm” フィールド実験開始
◆3.ケーブルブロードバンドアグリゲーション機器市場は2007年の第3四半期の販売は13%上昇、
    2011年には14億ドルの予測
◆4.米国の調査会社The Diffusion Groupは、オンライン映画には魅力ある消費者向けサービス特性
    が重要という調査結果を発表―映画のオンライン配信サービスは勝てる特性を見つけあぐねて
◆5.関西地域のJ:COM グループ、総加入世帯数100 万世帯を突破
◆6.ケータイから「ベッキーのデジ川柳」作品募集中! 
    ― 携帯サイトを利用したケーブルテレビデジタルデータ放送向けコンテンツアグリゲーション
◆7.ケーブルテレビ局合同企画コンテンツ『全国桜最前線2008』
    http://www.cabletown.tv/
◆8.多チャンネル放送の魅力を体感! 「Channel Cafe(チャンネルカフェ)」
    3/24-30 六本木ヒルズ内「大屋根プラザ」に期間限定オープン
◆9.ぷららネットワークスが、株式会社NTTぷららに社名変更

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