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第359号 「21世紀の第二ディケイドは、光ネットワークの時代へ」
[2010.12.13号]
11月21日、日曜日。その日は、午前中から上空を飛ぶヘリコプターの音がうるさかった。何日か前に、バス停に「千葉国際駅伝の開催にあたり、当日は、運休並びに遅延が予想されるので、ご了解下さい」という張り紙が出ていたので、〈今日がその日なのかもしれない〉と、なかなか出られない布団の中で思っていた。
しかし、その日のヘリコプターは、日本一になった千葉ロッテマリーンズが本拠地のスタジアム近くで行った優勝パレードの取材ヘリの音だった。何でも、20万人ほどの人出だったそうで、午後になって、事務連絡でスタッフのWさんにケータイメールを送ったところ、「優勝パレードに行ってきました」という返事が返ってきた。〈う~ん。誰か若い選手の手をぎゅっと握り締めてきたのではないだろうか〉などと想像した。
23日、この日が、千葉国際駅伝の日であった。この日もヘリコプターが飛んでいたが、一昨日ほどではない。駅伝のコースに沿って飛ぶから、球場周辺を旋回しながらの取材ヘリとは、聞こえてくる音も違ってくる。
数年前、たまたま買い物帰りに、「そろそろ選手が来る」と沿道に並んだ観衆がざわつきだしたので、人ごみの隙間をぬって、前に出て、並んでみていたことがあるが、遠くに現れたトップの選手が視界に入るやいなや、あっという間に、その姿が大きくなり、実物大だと思った瞬間、目の前を猛スピードで走り去っていった。そして、その姿は、あっという間に見えなくなった。
そのスピードには、驚かされた。大げさなようだが、新幹線ののぞみが、ビュンと目の前を通ったようだった。後続は、ずっと後のようで、姿は見えなかった。今日もさまざまなドラマが生まれたのであろう。
そして、夜。9時を回った頃から、遠くからこちらに向かってくる飛行機の音が聞こえてくる。その日の天候によってもコースが変わるのだろうが、今年の春くらいから、〈今夜は、飛行機の音がやけにするな〉という日が増えてきた。リムジンバスで成田まで30分くらいなので、最初、成田から出発する最終便が、海外に向かって、飛んでいくのだろうか、と思っていた。
そのうち、ご近所の方と話をするうちに、《この辺りが、羽田に着陸する便の飛行コースになっているので、夜になると次から次へと飛行機が飛んできて、騒音になっている》ということを知った。やがて、回覧板が回ってきて、《羽田の国際化に伴い、騒音が増える》ということも知った。
筆者の賃貸マンションは、4階建ての2階なので、まだそれほど気にならないが、近所の20階建てのマンションなどの高層階に住む人などは、たいへんな騒音に見舞われている、ということだ。
最近、電車の中で、スマートフォンを手にする若い人の姿が多くなってきた。
先日会った、20歳を迎えた家人の姪の娘もスマートフォンに替えていた。まわりの友達もスマートフォンに替える人が増えているという。
NHKのニュース(Bizスポ)でも、話題に取り上げられ、買い替えの主流は、スマートフォンになっているというから、電車の中で見かけるようになっても、何の不思議もない。
一時、電車の中で、ケータイ電話を持つ多くの人の姿が、お札の絵柄になった聖徳太子のように、見えたことがあったが、今度は、みんなで、画面をクルクルするようになるのだろう。
物持ちのいい世代の筆者にとって、〈そろそろスマートフォンを持っていないと、時代遅れに見られる時期がやってくる〉ということは、手に馴染んだケータイとの別れの日が近づいてきたことを意味する。いつ、どのようにして手放す決断をするのか。手放す寂しさに、どう打ち勝つのか、という課題にぶつかるのだ。あるいは、両方利用するのか。そうなると、それはそれで、料金が気になる。さらに、暇な時に、ケータイから投稿しているベッキーのデジ川柳も、スマートフォンでも、問題なく利用できるのだろうか、などと思ったりする。
しかし、「画面にタッチしてクルクルする時代」は確実にやってきているようだ。
先日、こんな話を聞いた。画面にタッチして、クルクルすると変化する端末のある家庭の2歳くらいの子供が、テレビの画面にタッチしてクルクルするのだが、(変化が現れないので)不思議そうに首を傾げた、というのだ。
さもありなんである。そういう世代が、大人になる頃には、どんなメディア環境になっているんだろう。想像してもわからないので、いっぱい引っ掛けて眠ることにしよう。(い)
【目次】
◆1.〈インタビュー〉FTTHの接続率60%を超えた三次ケーブルビジョン
■合併を契機に、全域にFTTH網を整備
■遠隔地の家族とテレビ電話で会話も
■家が広く、テレビの台数も多い土地柄
■コストをなるべく押さえながら全域を光化
■市の情報インフラとして全域敷設の意味がある
■テレビはこんなに綺麗に映るのか
■地域に若干残る夏休みの宿題は、集合住宅
■今後は、光を使いこなすことが課題
◆2.JCNと歌謡ポップスチャンネルが初のコラボレーション番組を制作
JCNコミュニティチャンネルの人気番組「大人の学校」で放送
◆3.高速モバイルインターネット「J:COM WiMAX」を提供開始
12月15日よりスタートキャンペーンを実施
◆4.ケーブルテレビ業界初!地域情報ネットワークを活かした共同購入サービス
イッツコムチャンネル『ポニッツ』12 月1 日いよいよ放送開始
~テレビとネットで東急沿線のお店と人をつなぐ『ポニッツ』!~
◆5.JC-HITS、2011 年4 月に
新たにHDチャンネルを6 チャンネル追加
◆6.佐野ケーブルテレビ、KDDIとの提携により固定電話サービス開始
◆7.宇都宮ケーブルテレビ、KDDIとの提携により固定電話サービス開始
◆8.第23回「ケーブルマン・オブ・ザ・イヤー2010」受賞者決定
――記念講演会・贈呈式――
◆9.100Gbpsイーサネットを効率的に運ぶ広域光ネットワーキング実験に成功
~NICT委託研究で、光通信の先端技術を開発、遠隔地の大容量データへの
オンデマンドアクセスを実証~
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