cbaニュース
第368号 [何にもましてまず復興]
[2011.03.28号]
3月25日は、筆者の54歳の誕生日であった。その日、玄関の差し込み口に、宅急便の不在配達票が入っていた。「生もの、食品」とあるが、クール宅急便ではない。差出人は、○○美香さん。名古屋からである。名古屋には、たまに行くが、美香さんと聞いて、すぐ頭に浮かぶ顔がない(後から思うと、ゴメン!)。〈誰だろう?〉と思うが、宅急便の再配達の時間は、過ぎていたので、翌日電話することにした。しかし、こちらから電話をする前に、真面目なヤマトさんは、翌26日のお昼に、品物を届けてくれた。19日に発送された品物は、翌20日がお届け日になっていたが、5日ほど遅れて届いた。それが、たまたま、25日の筆者の誕生日だったものだから、〈誰だろう?最近、その手の話はないはずだが〉と、家人の顔を見ると、家人も〈そんなことはあるわけない〉という顔をしていた。
(ヤマトの引っ越しなどに使う段ボールに比べると)小さな段ボールに入っていた品物は、富山産のこしひかり(5kg)であった。手紙が添えられていて、こう書いてある。
《先般の大地震をとても驚いております。報道によると、関東地方への影響もかなり大きいようですが、御社の皆様、ご家族の皆様はご無事でいらっしゃいますか。貴社関係各所、従業員の皆様のご自宅も被害が大きかった地域と存じます。
さぞかし大変でいらっしゃるだろうと言葉も見つかりません。まずは心ばかりではございますが、関東在住の皆さまより、お米が手に入りにくいと伺い、取り急ぎお届けできる物を送ります。お疲れが少しでもやわらぎますように祈りつつ。また及ばずながら私どももできるかぎりのお手伝いをしたいと思っております、お困りの事ございましたら遠慮なくご連絡下さい。
皆様がご無事で安全でありますこと、一日も早い復旧を、ひたすら祈るばかりの無力さをどうぞお許しください。とり急ぎ書中にて心よりお見舞いを申し上げます。草々 クラブ○○M一同》
〈そうか。あそこか。〉と思い当たった。1月20日、東海地区のケーブルテレビ業界賀詞交歓会の後の『錦の夜』に、ベンダーのTさんに連れて行っていただいた(急に敬語)あのお店からであった。楽しくて、風邪がすっかり吹き飛んだお店である。
Tさんがいうには、「今、錦のあたりで一番人気のあるお店のひとつ」ということであった。「この辺には、他にもいいお店はあると思います。そういった噂は耳にしますが、私は行ったことがないので、私にとっては、ここが一番。いっしょに来られたお客様にも、よろこんでいただいています」といっていた。おそらく今回の地震の件で、筆者にお米を送っていただいた以外にも、いつもさまざまな心遣いをしているのではないかと想像する。その辺が人気の秘密かもしれない。
しかし、ありがたい心遣いである。水の放射能汚染のニュースが流れて以来、千葉市美浜区のこのあたりも水は手に入れようもないが、それにしても米はありがたい。
この件をTさんに報告すると、TさんはまたMに行かれるだろうから、結果的に、回り回って、〈要は営業行為の一環ではないか〉と思われる向きもあるだろうが、〈それはそれで、いいではないか。「遠くの親戚より近くの他人」を超えた『遠くて近い飲み屋』である。〉と米をいただく前に決めていた義援金の額を少しばかり割り増しして振り込んだ。
たまに栃木に行く向きは、前々号で記述したが、3月22日のお彼岸に栃木に行った際、停電というものに遭遇した。12時20分にプツンとテレビが消え、その後、15時半に、プツンと復活するまで、電気から離れた環境に直面した。
何もできない。こたつに入って、毛布をかぶって横になっていたが、2時間もすると寒くてうとうともできなくなってきた。被災地の方はいかばかりかと思う。
子供の頃は、夏、夕方になると雷が鳴り、よく雷が落ちて停電した。ろうそくも、ラジオも必需品であった。
筆者がいた頃の中学の野球部のある先輩の究極のおしおきは、雷の鳴る時に、ベルトをしたまま、スパイクを履いたまま、後輩をグランドの真ん中に立たせることであった。もちろん、それが実際に行われたことはない。それがいかに危険な行為であるかは、誰もが知っていた。後輩は、泣いてあやまり、別の先輩が怒っている先輩を〈おまえもむちゃいうな〉となだめていた。
台東区が、なにやら有名建築家のデザインによる浅草文化観光センターを雷門の南正面に作る計画が進行していて、まずその最初に、建物の高さが景観を害すると、商店街の人たちが猛反対をしている。浅草には雷門があるが、その浅草から東武日光線に乗って、1時間半もすると、そこには、栃木の雷銀座がある。夏になると、天の雷神は、ゴロゴロという音を立て、逃げるキャディーのおばさんや多くのゴルファーの近くなどあちこちに雷を落としていた。今は、「地震、雷、火事、オンナ」かもしれない。
そういえば、ここ千葉市美浜区磯辺では、計画停電がない。他の千葉市の区では、停電があると聞いていたので、不思議に思っていたが、知人から、その理由を聞くことができた。「ここは、液状化等の被災地だから」だったのである。お米が届いたのも、そういう報道がされていたからだろう。
同じ埋め立て地のマリンスタジアムも厳しいという。幕張メッセは、建設前に、土壌を入れ替えているので、駐車場は別にして、本体は、大丈夫だという。幕張メッセは、昔、某誌の編集長だった頃、建築デザインが面白いというので、まだ骨組み段階のメッセの写真を撮りに来たことがある。
若手の写真家が、面白がって、(無許可で)奥まで入り過ぎ、現場の方に叱られたことを思い出した。(い)
【目次】
◆1.ケーブルネットワークを活用した「地域連携社会システムの構築」へ
◆2.2010年の日本の広告費は5兆8,427億円、前年比1.3%減
― テレビは微増、インターネット・衛星メディア関連は大幅増 ―
◆3.光ファイバ網の伝送品質劣化区間を検出する世界最高精度の新技術を開発
~新方式のPNC-OFDRにより高品質・高効率な設備運用が可能に~
◆4.オンライン英会話「バーチャル英会話教室」 ビジネス英会話レッスンの開設について
◆5.ファッションコーディネートサイト『cocolomo(ココロモ)』の提供開始について
~毎日のおしゃれをもっと楽しく、もっと便利にするクラウド型サービス~
◆6.アパレル専門のECサイト「ZOZOTOWN」の訪問者数が400万人を突破
~ニールセン・オンライン、2011年1月の月間インターネット利用動向調査結果を発表~
◆7.株式会社ジュピターテレコム、新役員人事
◆8.JCN、東北地方太平洋沖地震(東北関東大震災)の被災者救済及び被災地復興支援
◆9.CNCI、「東北地方太平洋沖地震」の被害に義援金
◆10.世界の市場動向(データリソース社ニュースリリースより)http://www.dri.co.jp/
(1)モバイル拡張現実(AR)は主要なブランドによって2015年に14億ダウンロードとなり、
そのためモバイル市場も成長
(2)電気自動車が最も普及している市場はカリフォルニアとニューヨーク市
(3)ビデオの消費は誰が利用し、そしてどこへ向かうのか?
◆11.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修案内》
次号へ | cbaニュース一覧 | 前号へ |