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第380号 「ジェイコムと東急電鉄が連携してケーブルの新しいステージへ」

[2011.10.07号]

 9月27日、28日と東京・水道橋の東京ドームホテルで、「ケーブルショー2011」が開催された。その前日の26日は、新社会システム総合研究所(SSK)の主催による「米国ケーブル業界 第二次デジタル革命の潮流」と題したセミナーが、新橋駅近くのセミナールームで開催された。
 講師は、中谷雅文(なかたに・まさふみ)さんで、元松下電器産業(株)(現パナソニック社)の方である。1980年に、海外向けケーブル商品のマーケティング活動に従事したのを皮切りに、85年からは、オランダのアムステルダムを拠点に北欧や中欧で、商品・システムのマーケティング活動に従事。その後、米国に赴任し、ケーブル部門を担当した。2002年には、いったん日本に戻り、日本国内向けのケーブル商品企画の担当をしたが、2005年に、また米国に戻り、Tru2wayとSTBのビジネス開発部長を務めた。その後、2009年には、米国Panasonic Solution Company,Cable Groupで事業開発担当VP。今年4月に独立し、米国で、Marknakatani&Associates,LLCを設立、取締役社長に就任している。

 中谷さんとは、今年、6月にシカゴで行われた「NCTA2011」の視察ツアーの時に、企業視察で訪れたニューヨークでお会いした。日本を発つ何日か前に、中谷さんからメールをいただき、シカゴかニューヨークで、お会いしましょうということになっていたが、シカゴの滞在時間が短かったため、シカゴでは時間が取れず、ニューヨークの滞在先のホテルに足を運んでいただいた。一見して、人のよさがにじみでていた。銀座の出版社時代には、(他のメーカーもそうだが)松下電器にも足繁く広告営業に通っていて、すっかり松下カラーになじんでいたので、会った瞬間、もう長い知り合いのような感じで、お話させていただいた。中谷さんが、日本時代に担当で回られたケーブル局と、筆者が取材で回っている局が、ほとんどかさなるので、余計、話は進む。
 その日は、午前中に、大手通信会社のヴェライゾン、午後は二手に分かれ、筆者は、ニューヨークからバスで1時間半ほど走った高級住宅街に本社を置くケーブルビジョン(総加入世帯数約330万で全米第5位のMSOだが、ARPUは、世界一高いという優良MSO)を訪問した。(もう1つのグループは、ニューヨークのど真ん中にあるタイムワーナー・ケーブルを訪問した。)
 日本に帰ってから、全体の報告書をまとめる必要がある筆者にとっては、どんなものでも、何でもいいから、プラスαの情報が欲しいので、「今日は、ヴェライゾンとケーブルビジョンに行ってこんな話を聞いた」と中谷さんに、会ってくれた方々の名刺を見せると、ニコニコして、「ああ、彼が出てきたのか」「彼、友達やねん。しょちゅう、電話しとる」等々、またまた話が進んだ。夕方から、視察ツアーのメンバーで、食事会が予定されていたので、中谷さんとは、「日本に来た時に、お会いしましょう」ということで、その日は、分かれた。

 とはいえ、翌7月中旬過ぎには、日本に戻るということだったので、メールでやりとりして、7月20日過ぎの夕方、東京駅・日本橋口のジュピターテレコムが入る丸の内トラストタワーN館の一階で待ち合わせをした。
最近、人と会う時に、このジュピターテレコムが入るビルの一階を使うことが多い。ソファーがあるので、互いに多少の待ち合わせ時間に遅れが出ても、落ち着いて待っていられるからだ。(決して、ジュピターテレコムに誰が入っていくか、を見ているわけではない。たまに見掛けるが。)
 中谷さんともそこで待ち合わせて、東京駅・日本橋口二階の「北町ほろよい通り」の和食のお店に入った。
 ニューヨークで、お会いした際に、中谷さんの話をもっと詳しく聞いてみたい、しかも自分一人で聞くのはもったいないから、セミナー会社のSSKのcba担当の大谷孝彦さんにぜひご紹介したいと思った。中谷さんに、その旨を伝えると、了解してくれたので、7月20日過ぎのこの日、ぜひ大谷さんにご紹介したいと思っていた。
 大谷さんに、「今、中谷さんに会っています。来られますか?」とメールを送ると、「8時前には、東京駅・北町ほろよい通りに行ける」ということで、無事、紹介でき、今回のセミナーとなった。

 中谷さんは、たんたんと、優しい口調で、丹念に仕上がった講演資料に基づき話を進めたが、行間には、米国でビジネスを行ってきた厳しさがにじみ出る。
 一番驚いたのは、終盤。「米国のMSOのヘッドエンドがデータセンターへと変貌し、しかもそのデータセンターが全米で2カ所程度になってくる」というくだりである。
 ベースは、IP。IPに移行した後の米国ケーブル業界のビジネスモデルを語っていた。
 「IP化は、それなりにお金が掛かるので、結果的に、2カ所程度に集約される」ということだった。「日本でも、6カ所程度あればいい、というようなことになるだろう」とも、いっていた。う~ん。
 翌27日。ケーブルショーの特別記念セミナー第2部で話された(株)インターネットイニシアティブ代表取締役社長・鈴木幸一氏の講演テーマも『インターネットがのみ込むメディア』。日本以外の世界で、めまぐるしく進展するインターネットの世界を紹介していた。
 ケーブル業界では、よく、「いつかはFTTH」ということがいわれてきた。
 そして、今度は、それに、「いつかはIP」というセリフが加わるのだろう。(い)


【目次】

◆1.「ケーブルショー2011」開催

◆2.J:COMと東急電鉄が横浜ケーブルビジョン株式を共同取得
    ~ケーブルテレビ業界の次なるステージ~

◆3.入間ケーブルテレビが地域密着『データ放送』を開始
    ~防犯・防災情報、行政情報、地域情報など、市民に「安心・安全・便利」を配信~

◆4.チューリップテレビのデータ放送で行政情報を提供するトライアル放送を開始

◆5.KDDI、山口国体・競技記録の電子閲覧およびエリア限定ワンセグ実証実験

◆6. Skype for Androidのビデオ通話がauスマートフォンで利用可能に

◆7.Android 端末向け電子書店「地球書店」で「au かんたん決済」導入
    ~人気作品1700タイトルを一挙に配信!~

◆8.エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ、紙の雑誌をまるごと電子化!最新号を毎月独占配信
    ―スマートフォン向け電子コミック雑誌「定額まんがグリム童話」販売開始

◆9.スマートフォン向け位置情報利用アプリケーション「ロケッコ」の提供開始
    ―位置情報を活用し、人と情報の偶然の出会いを創出する新たなプラットフォーム―

◆10.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内

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