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第384・385合併号 「『けーぶるにっぽんーふるさとの宝―』いよいよ放送開始」
[2011.12.29号]
東日本大震災、福島第一原発事故、節電、原発の再稼働停止の声の全国的な高まり、ギリシャの信用不安に端を発した超円高と未曾有の出来事が続いた2011年もあと残すところわずかとなった。
振り返ってみると、今年は、6月14日から20日は、シカゴで開催されたNCTA2011とニューヨークのヴェライゾン(全員参加)、ケーブルビジョンまたはタイムワーナー(訪問先の会議室のキャパの関係で2班に分かれてどちらかに参加)の視察ツアーを実施した。
(その後、日本では、アナログ放送の停波があり、ケーブルテレビ業界の「ポスト地デジ展開」ということで、いくつかのケーブルテレビ局にお邪魔して、『米国の視察報告と今後の展開私案』というポイントで、講演をさせていただく機会を頂戴した。この場を借りてお礼申し上げます。)
NCTA2011視察ツアーには、各地のケーブルテレビ局から多数の申し込みをいただき、筆者と添乗員を含めて総勢41名の大きなグループになった。(今年は、5月20日~26日、ボストン・ニューヨークに行きます。)
2010年は、コムキャストのCEOが、iPadを手に『TV Everywhere』の事例を紹介すると、ゼネラルセッションの会場が沸きに沸いた。米国のテレビシーズンは、9月に始まる(9月~5月がワンシーズンで、6月から8月は、そのシーズンで視聴率の高かった番組を再放送する)。
各MSOは、スマートフォンやタブレット端末、スマートTVで利用できるアプリケーションの開発や導入に積極的な展開をみせたようで、2011年、シカゴで開催されたNCTA2011のあちこちのブースで、具体的なアプリケーションの展示が見られた。
家庭の中で、タブレット端末で、VODの番組を視聴するスタイルが定着しつつあるといっていたし、2011年9月からはオンエアーの番組もタブレットで見られるようになるだろう、といっていた。
家の中ばかりでなく、「Wi-Fiが敷設されたエリアでは、家の外でもモバイル端末でテレビ番組を見ることは、『技術的には可能だが、権利の問題があるので、今は実現していない』。しかし、それも時間の問題ではないか」という話もあった。その後、米国では、タブレットPCの普及が進展しており、最近では、「テレビ、PC、スマホ、タブレットで、『4スクリーン』と呼ぶ」ようになっているようだ。
12月24日夜のNHKの番組『投稿DO画』では、フランスの〈タブレット好き〉の幼い女の子の動画を紹介していた。タッチスクリーンで画が動くことに慣れてしまった女の子が、母親の女性誌のグラビアをみて、表面をなでて、画面を動かそうとする仕草もしっかり紹介されていた。
3年ほど前に、米国在住の日本人ジャーナリストに、「米国の子供が、テレビの大画面に触れて、変化がないので、『フン』といった」という話を聞いていたが、これは米国に限らず、タブレットやスマホのタッチスクリーンを経験してしまった世界中の子供達に共通して起こる現象だろう。日本でも、あちこちで、こうした子供が増えているに違いない。
9月が決算月のcbaでは、10月に必要な書類を税理士さんに渡して、11月末に所定の手続きを行う。10月末のある日、決算をまとめてくれた若手の税理士さんと打ち合わせから雑談になって、スマホの話に行き着いた。
彼も、筆者と同じく5月の頭にスマホを購入したが、あることをするのに「どうしてもケータイの方が利便性が高い」ことを体感して、ケータイを再度購入して、結局今もケータイを使っているということだった。
彼の「あること」とは、馬券の購入であった。競馬が好きで、たまの休みの楽しみにしているようだ。その彼がいうことには、競馬場で、スマホやタブレットを持っているお客さんが増えてきている、ということだった。
勝つ人は勝つだろうし、競馬好きにも、ピンからキリまでいらっしゃるから、そりゃあ、タブレットPCなど、購入するのは朝飯前の方々もたくさんいるだろう。
彼も、そうした流れの一環として、スマホを購入したわけだが、どうにも困ったのは、馬券が買いづらいことだった、という。締め切り間際まで、オッズとにらめっこして、「これだ!」と決めて、馬券を購入する。それに時間がかかってもどかしいということで、元の慣れたケータイに戻った、ということであった。
しかし、スマホやタブレットが普及し、そうした苦情を解消するということでは、Wi-Fiの活躍の場が拡がっているようだ。KDDIが、2012年1月28日より、東京競馬場において公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」の提供を開始するという。今後、すべての競馬場・ウインズ (除く盛岡・水沢・川崎・佐賀・荒尾) においても、順次提供していくというから、競馬という娯楽を基軸に、Wi-Fiが利用可能な端末が世の中に大量に普及することになるのだろう。もちろん、その他にもいろいろなアプリケーションが利用されていくことになるのだろう。
ケーブルテレビ業界でも、FTTH化、Wi-Fi対応が2012年のコアになるようだ。(い)
【目次】
◆1.全国ケーブルテレビ共同番組制作企画 第2弾:『けーぶるにっぽんーふるさとの宝―』
2012年1月より放送スタート!!
新コンテンツ流通・アーカイブシステムによる番組配信も開始
◆2.全国ケーブルテレビ共同番組『けーぶるにっぽん ―ふるさとの宝―』
ショップチャンネルと番組連動コマースをスタート!
~日本ケーブルテレビ連盟とショップチャンネルは日本の“ふるさと”を応援します~
◆3.~2012年3月 放送予定!!~『東日本大震災から1年 ドキュメンタリー番組』
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◆4.「ケーブルコンベンション2012」開催
―7月18日(水)~7月19日(木)、大手町サンケイプラザにて
◆5.社団法人日本CATV技術協会、「ケーブルコンベンション2012」の開催と合わせ
第2会場で「ケーブル技術展示会・セミナー」開催
◆6.銚子テレビ放送が東京デジタルネットワークに参加
「ケーブル局の絆づくり」を掲げ、さらなる広域連携の推進へ
◆7.「Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ 2011」
JCNグループケーブルテレビ局で放送
◆8.KDDI、提携ケーブルテレビとの連携強化
―auとCATVサービスの相互販売を全国へ拡大
◆9.KDDI、 ARの日常化を目指す新ブランド「SATCH」を立ち上げ
~モバイル版ARアプリケーションの開発環境をオープン化~
◆10.日本中央競馬会 (JRA) 公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」を導入
―1月28日より、競馬場 ・ ウインズで提供
◆11.「モバイル非接触ICサービス普及協議会」を設立
◆12.東急田園都市線「渋谷駅~二子玉川駅」駅間で携帯電話サービスを提供開始
◆13.NTTドコモ、セブン&アイグループ店舗で公衆無線LANサービス「Mzone」を提供開始
◆14.2012年2月11日全国ロードショー、映画『51(ウーイー) 世界で一番小さく生まれたパンダ』に
出資―劇場公開と同時にJ:COM オン デマンドで配信決定
◆15.映画『はやぶさ 遥かなる帰還』劇場公開先行J:COM オン デマンド特別試写会開催
◆16.セールスフォース・ドットコムとNTTコミュニケーションズ、東京データセンターの
稼働開始を発表
◆17.シフトセブン、三陸ブロードネットと共同でfacebookページ作成サービス開始
◆18.テレビで買物を楽しめるネットスーパーサービスの提供について
~首都圏で初のテレビを活用したネットスーパーの本格展開~
◆19.スキルアップジャパン、プロ球団採用の高級硬式ボールを驚愕価格(寄付金付)で販売開始
◆20.CNCIに高感度な放送用光受信機を初納入
~低受光レベルでの運用が可能な放送用光受信機(V-ONU)の出荷開始~
◆21.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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