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第406・407合併号 「進化するケーブルテレビのデータ放送」
[2012.12.12号]
12月に入り、ふと振り返ると、今年は、いつもの秋のように、虫の鳴き声を聞きながら、机に座ってパソコンを叩いたという印象がない。9月前半に、ベルリン、アムステルダムに行って、家を留守にした。ベルリンやアムステルダムでは、もうすっかり秋の気配を感じ、厚手のジャケットを用意していってよかったと思った。しかし、1週間後に、日本に戻ると、うだるような暑さで、まだまだ夏だ、と感じたから、その間に鳴いたとも思えない。
日本に戻ってからも、9月の後半は、九州の武雄に2度、10月に入ると、前半だけで、名古屋、半田、上田、新居浜などに行って、家を空け、その間にも、夜のお付き合いも何度か入っているので、落ち着いて夜中に机の前に座る時間がなく、聞き漏らしたのかとも思うが、どうもそうでもないような気がする。虫の声を聞いていないからなのかどうかわからないが、どうにも秋が来た、という実感がないままに冬が来た感じだ。八百屋の店先には、ブドウ、梨、柿、リンゴが並び、そしてみかんが並び始め、季節の変化を思わせるが、秋の実感がなかった。もしかすると、日本人は、ある一定の量の虫の鳴き声を聞いて初めて、秋が来たな、と感じるのではなかろうか、と思う。
とはいえ、秋は秋。10月の半ば過ぎから、朝夕は冷え込みだし、さすがにタオルケットだけでは眠れず、掛け布団を用意し、11月に入ると、それに毛布も仲間入りをしてきた。12月に入ってからは、去年から愛用している湯たんぽを使い始めた。
雪の地域は、大雪に見舞われている。新潟県上越市高田に、川柳界では名の通った投稿者がいらっしゃるが、その方が、この春、「4月に馬鹿雪が降った」という趣旨の川柳を投稿されていた。毎日の雪降ろしがたいへんだともいっていた。その雪の季節がまたやってきた。
福岡空港の地下鉄の入り口前にあるユニクロも、東京駅の駅ナカのユニクロも、八重洲中央口のユニクロも、八重洲地下街のユニクロも、ステテコを買った暑かった夏がウソのように、商品は、冬物しかない。そのうち、年が明けると、衣料品業界は、もう春物の季節になるのだろう。
モバイル会員になると、通常よりかなりの割り引き価格で買えるから、会員数も伸び、それにともなって、売上も上がっているのではないだろうか。モバイルで会員登録した人は、モバイルやスマートフォンの画面を店頭で見せれば割引になる。PCから会員登録した人は、PCメルマガをプリントアウトして店頭で見せれば、割引になる。その昔、TSUTAYAが、TSUTAYAオンラインを始めた時に、ケータイの画面を見せると、ビデオレンタル料金が安くなる、というマーケティングを行ったが、それと同じである。例えば、2,990円の商品が、1,990円になるから、かなりの割引である。1,000円という金額は、時給にしたらけっこういい方だし、なにしろ、見に見えて、毎月のスマートフォンの利用料の補填になる。
こうした『スマートフォンを利用すると、割安』という売り方が、いろいろな分野で広がっていくのだろう。スマートフォンを持っていると、『割安、役に立つ』ということが、口コミで広がり、さらにスマートフォンの普及に拍車を掛ける。
10月26日は、18時から、長崎ケーブルメディアの開局25周年記念祝賀パーティーが、ANAクラウンプラザホテル長崎グラバーヒルで開催された。250人ほどが参集した。人数制限をしなければおそらく300人は優に越えたろう。スタッフの余興には、お祭りが盛んな地域ならではの、地面の中の深いところからわき出てくるようなパワーを感じた。中堅の部長は、「あの若さと元気に、振り回されないようにするのがたいへん」といいながらも、頼もしさを感じているのだろう、その表情は嬉しそうだった。
翌日は、島原に出掛けた。ケーブルテレビジョン島原とFMしまばらのお話を伺いに行ったのだが、長崎から乗った11時発佐世保行きの電車の中で、いつの間にかぐっすり寝入ってしまい、長崎から30分ほどの諫早で降りるところを、さらに30分ほど眠ったところの、川棚という駅まで行ってしまった。目がさめ、明らかに乗り過ごしたことを自覚して、急いで荷物を持って飛び降りたが、上り電車は、30分後である。
ケーブルテレビジョン島原に電話して、事情を説明し、14時半に、ケーブルテレビジョン島原の川村秀文・営業統括本部長と島原駅で待ち合わせをした。ちょうど、長崎県では、『第10回全国和牛能力共進会 長崎県大会』が、佐世保メイン会場(ハウステンボス:10月25日~29日)と島原会場(島原復興アリーナ:10月26日~28日)で開催されており、島原会場では、FMしまばらのコミュニティFMが活躍をしていた。10時から15時までの生放送を終えたばかりの辻野貴士・放送局長に短い時間だが話を聞くことができた。長崎空港発18時45分の飛行機に乗るためには、島原駅16時01分発の電車に乗らなければいけないので、ほんの30分ほどしかお話を伺うことはできなかったが、辻野さんは、中継が終わった後、スタジオから流れているFMしまばらの放送をスマートフォンで、聞かせてくれた。アプリケーションは、協力会社と一緒に独自に開発したということだ。飾り気のないアプリだが、必要なものだけに絞り込んだため、開発費はそれほど大きな金額ではなかったという。したがって希望するところには、廉価で販売もするそうだ。
「みんなが持っている端末に、役に立つ情報を流す。災害時などには、命を守る情報を流す」という短い言葉には、たいへんな重みがあった。地域内に広がり続けるスマートフォンに、どんな情報を提供できるのか、そこがいよいよ「肝」の時代になってきた。(い)
【目次】
◆1.「JCNスマートテレビ」の提供開始。世界初のAndroid4.0搭載セットトップボックス「Smart TV Box」
を提供
◆2.ジャパンケーブルネット、訪問サポートサービス「安心かけつけサポート」の提供
開始
◆3.J:COM とJCNが12月より共同プロモーションを展開
JCN が「ざっくぅ」をケーブルテレビのインターネットキャラクターに採用!
◆4.CATV事業者向けにIPプラットフォームで運用するVODサービスを提供開始
◆5.MTV×J:COM オリジナル番組「MTV洋楽EXPRESS」を共同制作
12月24日からJ:COMチャンネルHDで月~金曜23時に放送
◆6.ひまわりネットワーク みよし市に地域営業拠点
“ひまわりショップみよし店” オープン
◆7.仙台CATVが東京デジタルネットワークに参加
「ケーブル局の絆づくり」を掲げ、独立系局の連携強化とさらなる広域連携の推進へ
◆8.山口県・広島県のケーブルテレビ局6局とジャパンケーブルキャストが岩国錦帯橋空港開港記念
特別番組を生放送!
◆9.エルシーブイがJC-dataを利用してデータ放送を開始!
~行政や地域コミュニティ情報の充実で市民の役に立つデータ放送を目指す~
◆10.メディアキャスト、データ放送用コンテンツ変換ASPサービス「MARCUS」を提供開始
―ネット上の豊富なコンテンツを容易にデータ放送へ展開可能
◆11.ケーブルテレビとして全国初品川区とケーブルテレビ品川がコミュニティーチャンネルでJ-
ALERTの緊急情報を文字スーパーで瞬時に配信
―地震や津波などの緊急情報を、迅速かつ確実に住民へ伝達
◆12.長崎ケーブルメディア、大分ケーブルテレコム、宮崎ケーブルテレビ、IIJの4社が、自治体と共同
でデータセンターの実証実験を開始。
―福岡、長崎、大分、宮崎の4拠点を接続、SDNを利用して地域クラウド基盤の構築を目指す
◆13.WOWOW、「ドラマWスペシャル 倉本聰『學』」
アジア・テレビジョン・アワード2012で最優秀賞を受賞!
◆14.第25回「ケーブルマン・オブ・ザ・イヤー2012」受賞者決定
―12月13日、記念講演会・贈呈式―
◆15.BNMUX、屋内型光伝送装置「統合センター装置」用2.6GHz直接変調型光送信ユニットを発売
◆16.デジタルえほん、大人気デジタル知育絵本「tap*rapへんしん」のツール版tap*rapつくるへんし
ん」をiPhone/iPadアプリとして提供開始
◆17.デジタルえほん、絵画鑑賞アプリ『菩提樹の春夏秋冬』をiPhone/iPad向けに配信日本のアニ
メーション美術の創造者山本二三(にぞう)の世界を身近に鑑賞
◆18.ケーブルテレビショー in KANSAI 2013 開催! 1/26(土)~27(日)
―3年ぶりに関西で「ケーブルテレビショー」を実施!
◆19.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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