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第410号「進展するテレビとソーシャルメディアの連携」
[2013.02.14号]
1月25日(金)の18時過ぎ、大阪の古い友人と大阪・梅田にあるホテルグランヴィア大阪の1階ロビーで待ち合わせをした。ケーブル業界に入ってからの付き合いだが、かれこれ知り合ってからもう20年以上にはなる。何かの関係で大阪に行くと、空いている日を調整して、とにかく会って飲む。
年末に登録したLINEにK君の名前があったので、大阪の出張が本決まりになった20日に、LINEで、「25日に大阪に入ることになったが、25日夜、26日夜、27日夜で都合の良い日は?」と打診した。週末の土日は、すでに予定があるということで、K君からは、25日の金曜日の夜がいいとLINEで返事がきた。その後すぐに、「伊澤さん、スマホ使えるんや」と追いかけるように、メッセージが入った。《スマホなんかは、使えない》というイメージがあるのか、と思いながら、「使いこなしているとはいえないが、それなりに新しいものにもチャレンジすることにしている」と返事を送った。
当日、17時半に谷町での取材を終えて、ビルを出たところで、K君に電話を入れた。「外回りの仕事を終えて、会社に戻った。いつでも出られる」とLINEに入っていたので、谷町からの帰りのタクシーでピックアップして、大阪駅周辺の飲み屋街に潜り込んでもいいかな、と思ったからだ。電話をすると、結局、ホテルが一番いい、ということになり、飛ばしている空車を拾って、ホテルに向かった。スマホの電話機能を使うのは、久しぶりのことであった。
ホテルに戻り、まずは部屋に荷物を置きにいくのだが、夕方の18時くらいの大阪駅前のホテルグランビアのロビーは、チェックインする客、待ち合わせをする客、上層階にあるレストランに向かう客で、ごった返している。チェックインの列には、西洋系の外国人に交じって、東南アジア系のお客さんもかなりいる。
なかなかエレベーターはやって来ない。ようやくやってきたエレベーターは、地下1階からの客ですでに満員状態になっていたが、滑り込むようにして、入れてもらい、25階まで上がった。
部屋に入り、荷物を置いて、部屋を出ようとすると、K君から、ロビーに着いています、という知らせが、LINEにも、Cメール(auの加入者間でできるメール)にも入っていた。
急いで降りていくと、エレベーターの前に並ぶ人待ちの固まりの中に、K君がいた。ラフな普段着で、とても公務員には思えない雰囲気は、相変わらずだ。
知り合った頃は、お互い若かったが、それでも彼は、年齢よりずっと若く見えた。その彼も、だいぶ貫禄がついてきていた。自分よりもひとまわり大きく見えたのは、彼の恰幅がよくなったからだろうか、とも思っていたが、こうして原稿を書きながら、自分の背丈が縮んだのではないだろうか、と不安になってきた。
「やあ」と挨拶して、「大阪らしいところにいきましょか」ということになったが、歩き出すとK君が待ち合わせの人混みの中に知り合いを見つけ、「ちょっと待ってて」といって、挨拶に行った。後で聞いてみると、彼の行き付けの江坂のPRONTOの飲み仲間だという。前回、彼と一緒に飲んだ店である。
くったくのないK君は、誰とでも話ができ、友達の輪が広がる性格でうらやましい限りだ。その彼の性格のおかげでこちらも長年お付き合いいただいているのだが。
K君が連れていってくれたお店は、梅田のガード下のお店で、「はちきん」という高知にゆかりのあるお店だった。「まずビール」を頼み、明石焼きを頼み、その他に何品か、つまみを頼んだ。ビールが来て、乾杯をすると、久しぶりに会うのであるから、どうしても話は、「前回、どこでいつごろ飲んだっけ」というところから始まる。ひとしきりその話題で、江坂のPRONTOで飲んだという記憶を共有したあたりで、明石焼きが出来上がってきた。
筆者が、スマホを出して写真を撮ると、K君もポケットから端末を出して、写真を撮る。
こうして、お店で出てきた料理の写真を撮るという光景は、日本国内では、男女を問わず、もうどこでも見られるようになった。
「それ、どこの端末?」と聞くと、「ほぼスマホ」だという。“ほぼスマホ”は、NECビッグローブが提供しているサービスで、インターネットアクセスをメインにして音声通話を省いているので利用料金を安く抑えられ、「これまでの携帯電話はそのまま利用し、2台目に持つスマートフォン」という位置づけの商品である。なるほど、電波系に詳しいK君ならではの選択である。http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1206/22/news004.html
ビールはやがて高知のお酒になり、K君が最近の仕事の話を語り始め、こちらは突っ込みを入れる側になった。店の上を電車が通る度に、話が遠くなるが、それほど頻繁でもない。
仕事の取引先にこわもての部長さんがいるのだそうである。ある時、K君は、LINEの中に、タレントのような「○○」という名前を発見し、「あれっ、これ誰だろうな?」と思っていた。どうにも思い当たる顔が浮かんでこない。
ある日、部長の部下と話をしていて、部長が自分と同じ歳であること。つまり、同級生であること。しかもLINEを利用していることを知った。
おそるおそる「部長の下のお名前は、もしかして○○さんでしたっけ?」と尋ねると、「そうだ」という返事が返ってきた。K君は、心の中で、「ギョエー」という驚きの叫び声を上げたそうである。あのこわもて部長が自分と同じ歳だったことにも驚いたが、LINEを使っていることにも驚いた。
話は尽きず、結局、暖簾がしまい込まれ、追い立てられるように店を出るまでの長っ尻になった。そして、店を出ると、「もう一軒、行けますよね」というK君の(これで終わりってことはないですよね、という)誘い。その誘いを断る理由を発見できず、曾根崎新地のK君の行き付けのショットバーに足を運んだ。
店を変われば、そこにはまた違う世界が広がっていた。(い)
【目次】
◆1.平成25年ケーブルテレビ新年賀詞交歓会《フォトレポート》
社団法人日本CATV技術協会中部支部/日本ケーブルテレビ連盟東海支部
◆2.日本ケーブルラボの最近の活動報告
◆3.地元密着ドラマ《CTYドラマスペシャル》3月放送・配信開始
◆4.劇場版「とある魔術の禁書目録」のラッピングカーがJCNエリアに登場!
~【JCN×AT-X】 とある放送局の共同販促(プロモーション)~
◆5.イッツコムで「東日本大震災 特別番組」を制作・放送
―イッツコムチャンネルで3 月9 日(土)より放送開始
◆6.MCN宮崎ケーブルテレビ、地域密着型エリアマーケティング事業「まいぷれ宮崎」をコミュニティチャンネルで展開
―データ放送による新たな収益モデルを確立
◆7.CATV網を活用したスーパーハイビジョン映像伝送実験
~世界初、従来比約1/2の帯域でフルハイビジョン、スーパーハイビジョンの同時伝送に成功~
◆8.(株)ジュピターテレコムの株券等に対する公開買付けに関する状況のお知らせ(2月8日)
◆9.デジタルサイネージコンソーシアム(DSC)、日本を代表するデジタルサイネージ運営事業者を組織化。
災害時に役立つデジタルサイネージ運用ガイドラインづくりに着手
◆10.ニールセン、アジア太平洋地区のソーシャルメディア利用状況を発表
~ ソーシャルメディアとモバイル端末がソーシャルメディアエンゲージメントを推進~
◆11.CATVサービスエリアの拡大を短期間で経済的に実現する屋外型GE-PONリピーターを発売
◆12.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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