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第411・412合併号「テレビが変わる。どんどん変わる。」
[2013.02.28号]
ご近所の税務関係の仕事をするBさんと世間話をする機会があった。一般的に、初対面やパーティーなどの席では、政治と宗教の話は避けた方が良い、といわれるが、今のところ、およそ世の中の世間話で一番無難なのは、ケータイやスマートフォンの話だろう。ほとんどの人がケータイを利用しているし、すでにスマートフォンに乗り換えた方もいれば、ケータイをそのまま継続して使っている人、あるいはケータイとスマートフォンの2個持ち、の方もいる。ケータイをそのまま使っている人の中にも、機会があれば、スマートフォンに乗り換えたいという願望をお持ちの方もいる。
この間、うちの元スタッフに会って、なんだかんだ立ち話をしているうちに、やはりスマホの話になって、「早く8月が来ないかな」という。「どうして?」と尋ねると、「8月で2年しばりが切れる」からだという。
今現在、ケータイを使っている人もやがて、多くの人がスマートフォンに乗り換えることになるのだろう。特に、若い世代、高校生以下の学生などは、まだケータイの利用が多いように見受けられるが、成長とともに数年のうちにスマートフォンに乗り換えるだろうし、今後、高校生、中学生、小学生が利用するモバイル端末に占めるスマートフォンの割合は、どんどん増えることになるだろう。
1月8日のNHK総合19時30分からの首都圏スペシャルでは、日本で起業する外国人を特集していた。その中の一人、オーストラリアの起業家の30歳前後の男性は、「日本のスマートフォンの普及率は、まだ20パーセント。今後、拡大の余地があり、アプリケーション市場の拡大も見込める」ということで、日本で、スマホ向けのアプリケーションを開発する会社を立ち上げた、と紹介されていた。そういうことでいうと、日本のスマートフォン市場は、まだまだ拡大する余地を多く残しているのだろう。端末の増加、アプリケーションの増加もさることながら、端末のアクセサリー市場も馬鹿にならない。ケーブルテレビ局のキャラクターを活用したスマートフォンやタブレットPCまわりのインセンティブグッズが活躍する市場も十分ありそうな気がする。
冒頭のBさんに戻れば、ケータイやスマートフォンがいくら無難な話題といっても、そうそう長話ができるわけでもない。当然、次の展開でいえば、ツイッターやfacebookの話になるが、毎日忙しい仕事に明け暮れているBさんが、仕事の合間につぶやいているとも思えないし、facebookに登録しているとも思えない。決めつけちゃいけないが、どうもそういうにおいがしないのである。話が詰まりそうになったが、そういう時のとっておきの話題に最近は、「LINE」が使える。
Bさんに、「LINEってやってますか?」と尋ねると、「うちはLINE様様ですよ」と乗り出してきた。聞いてみると、「大学生、高校生、中学生の娘がいて、3人の電話代が馬鹿にならない。家族割にしているから、私の給料でも払えるが、割引前の金額を見てみると、40万、50万という月が当たり前で、ぞっとする。ぞっとすると同時に、割引があって良かった、とほっとする」という。
確かに、娘が3人いれば、そうだろう。加えて奥さんがいるから、電話代は、相当になるのだろう。
「ですから、うちは、早くからLINEをやってますよ」とBさんが続けた。Bさん自身は、まだケータイのようだったが、Bさんにとって、LINEは、大きな福音になっているようだった。
別な日に、今度は、トラックの運転手をしているYさんと話をする機会があった。毎朝3時半くらいに起きて会社に行き、早朝から配達に出発する。学校給食の食材を運んでいるそうで、余計に遅れは許されない。何でも、東日本大震災の翌日の3月12日も、「学校が休みにならない限り、配達しなければならない」と、千葉県内にもあちこち道路がデコボコしているところはあったが、なんとか無事、遅れることなく配達をしたという。
この日、Yさんは、会うといきなり、「伊澤さん、facebookやってますよね。この間検索したら名前が出てきたんで、きっとそうだろうなと思ったんですよ」と切り出してきた。
《えっ、Yさんがfacebookやっているのか》と思ったが、考えてみれば、不思議なことでもなんでもない。
千葉県市原市の東京湾を見下ろす眺望の良い南向きの高台に住まいがあるというYさんは、早朝の風景をスマホに納めて、facebookにアップするそうだ。
話しているうちに、Yさんが、「うちは電話代が高くて」とこぼした。活発そうな奥さんという話は聞いたことがある。すでに、娘さん、息子さんは社会人として働いているそうだ。
「LINEって知りませんか?通話料無料で電話が掛けられるサービスなんですが。今、けっこう利用者が増えているんですよ。だいぶ料金が下がると思いますよ」というと、「そういうサービスがあるんですか。知らなかったなあ。帰ったら、かみさんに話してみよう」といっていた。その後、1週間ほど経ったある日、LINEにYさんの名前が表示されたので、 早速、ご挨拶メールを送った。(い)
【目次】
◆1.「ケーブルテレビショー in KANSA 2013」《フォトレポート》
◆2.キャッチネットワーク、エフエムキャッチ 災害時の情報発信強化へ
~インターネットによるFMラジオ配信の対応 ~
◆3.イッツコムが運営するコミュニティFM FM サルース(84.1MHz)
本格的な「テレビ収録スタジオ」でバンド仲間と演奏できるリスナー参加型新番組「THE BAND LIVE」」放送開始
◆4.JCN復興応援プロジェクト「ゲーデ・デュオ 東北つながる音楽ツアー」を実施
~JCNグループは音楽で復興を応援します~
◆5.JCNが、提供チャンネル拡充
~「JCNスマートテレビ」「JCNテレビ」がパワーアップ~
◆6.JCN足立が「JCNスマートテレビ」の提供を開始
◆7.KDDI、自宅で録画した番組をいつでもどこでも楽しめる! 「Remote TV」発売開始
~専用アプリ「Remote TV (au)」でチャンネル操作や録画予約も自由自在
◆8.KDDI、「Smart TV Stick」発売!自宅のテレビがスマホに。
~先進のAndroid? 4.0搭載 Stickタイプの小型STB
◆9.KDDI、「Firefox OS」搭載端末の導入に向けた取り組み開始
~HTML5時代到来に向け、両社のノウハウを生かす協力関係を構築
◆10.JCNグループケーブルテレビ局が震災特集を放送
◆11.テレビユー福島、福島復興に向けて開局30周年特別番組
「池上彰の福島の叫び!聞かせてください」を放映
データ放送で視聴者参加できる双方向生放送企画(3月4日(月)18:15~)
◆12.JC-HITS、2013年4月に追加するHDチャンネルを決定
◆13.ニールセン、ソーシャルテレビの影響を測定すSocialGuideを買収
テレビ視聴計測ソリューション及びソーシャルメディア分析ポートフォリオを拡充
◆14.ニールセン、Twitterと共同で「Social TV Ratings(ソーシャルテレビ視聴率)」 を開始
◆15.デジタルサイネージコンソーシアムが無料版『デジタルサイネージ白書2013』を発行
◆16.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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