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第414号「JCNとJ:COM 地域密着情報番組を共同制作―毎週土曜日生放送」
[2013.03.30号]
3月14日。午前中、早い時間から仕事を始めた。翌15日は、中国地方のあるケーブルテレビ局で社内勉強会の予定が入っていた。勉強会は、16時からだが、千葉の検見川浜から、強風が吹くと必ず止まる、止まらなくても徐行運転になり、いつ東京に着くか車内でイライラしなければならない京葉線で、東京を経由し、大阪を越えてさらに西に行くには、それなりに時間がかかる。列車の接続によっては、通常、5時間位をみておけばいいところが、6時間になることもある。
年度末は、それなりに仕事が詰まってくるので、当初、15日、当日の朝の出発を予定していた。しかし、2、3日前には、春一番なのか、強風が吹き荒れた。京葉線は、当然、思うように動かず、取材で東京に出るのに、千葉の内陸部を走る総武線の新検見川の駅まで、バスで移動し、各駅停車で西船橋に出て、そこから東西線、銀座線と乗り継いで、銀座まで出た。当然、いつもより時間が掛かる。
そのことがあったものだから、早めに仕事を片づけて、14日の夜の最終の新幹線でもいいから現地入りをしたいと思い始めていた。
15日の朝に、強風が吹き荒れたら、京葉線は止まり、どうにかこうにか東京駅に到着しても、現地到着がギリギリの新幹線では、新幹線の中で、落ち着いていられない。もうこの暖かさでは、途中の関ヶ原で雪が降ることはないだろうが、昨年の4月には、上越市高田で、「バカ雪」が降った。明日の天気は、わからない。
1対1の打ち合わせなら、遅れても、理由を話せば許してもらえるだろうが、30人ほどの人たちのスケジュールを確保しているからには、遅れるわけにはいかない。
そう思うと、何としても早めに仕事を片付けようと思うのだが、原稿仕事は、これが思うようになかなかはかどらない。念のため、駅前のホテルグランヴィアを楽天トラベルで検索すると、値段はかなり高くはなっているものの、14日当日の予約はまだできそうである。
急いで、原稿を仕上げると、すでに18時近くになっていた。しかし、東京発19時台の新幹線に乗れば、24時前には着く。
《まだ間に合う》 もう一度楽天トラベルを検索すると、駅前のグランヴィアは、すでに満室になっていた。他に、駅前には、外資系のホテルがあった。そこを検索すると、1万2500円とグランヴィアより高めだが、通常の料金よりはかなり安くなっている。
1万円を超えると、躊躇するが、なにしろ着くのが24時前だから、そこからまたタクシーで移動するよりは、歩いてすぐのところがいい。探せば、もっと安いところはあるだろうが、勇気を持って予約することにした。
検見川浜から電車に乗ると、《そうだ。八重洲ブックセンターで、『データブック世界の放送2013』(NHK放送文化研究所編)を買おう。時間はあまりないが、急げば十分間に合う》ということで、東京駅の京葉線口から、八重洲ブックセンターへと足を急がせた。
1階のレジで、本の置いてある場所を検索してもらうと、4階の37の書棚だという。お礼もそこそこにエスカレーターを駆け上がると、なんと2階から3階のエスカレーターが停止中。「4階に行くにはどうしたらいい?」と聞くと、「1階からエレベーターに乗って下さい」というものだから、慌てて1階に下り、閉まりそうなエレベーターに滑り込み、無事、4階で本を手に入れ、東京駅南口へと向かった。
東京駅の京葉線に向かう通路に出来た商店街「京葉ストリート」の『あえん』(自由が丘に本店のあるお総菜のお店)で生姜焼き弁当を買って、新幹線ホームに上り、自由席車両へと急いだ。まだ列車は、到着しておらず、3番目に並べたので、席は確保できた。
ドアが開き、3人掛けの窓側に座ったが、発車時間が近づくにつれ、席がどんどん埋まり、ついに3人掛けの真ん中にも、30過ぎの男性が座った。もう窮屈でしかたがない。
しかたがないが、腹も減っているので、弁当を開けて食べ始めると、隣の男性も、握り飯を食べ始めた。塩むすびともう一つのりに巻かれたおにぎりが入ったパッケージがどうも似ているので、じっとパッケージのラベルを見てみると、筆者が買ったと同じ『あえん』のものであった。
隣同士に座った男性2人が、あれだけ弁当屋が多い東京駅の中で、同じお店のものを買って、今頬張っている、というのは、非常にまれな偶然だろうと思ったので、2,3度ためらった後に、「同じお店で買ってますね」、と声を掛けた。
男性は、「あっ、本当ですね。ボクは、塩むすびが大好きなんですよ」と答えた。一般的に、塩むすびはおいしいが、『あえん』の塩むすびは、安くて、ことさらおいしい。
しばらくすると、男性は、スマートフォンを出して、いろいろチェックを始めた。そのうち、iPadミニくらいの大きさで、キーボードとディスプレイのついたIT機器をカバンから出してきて、何やら、叩き始めた。
誰かとメールをしているか、チャットでもしているのだろう、と思っていたが、何度となく、スマートフォンを切ったり、スタートさせたりしているので、彼は編集者でインタビュー原稿のテープ起こしをしているのだ、と気がついた。
自由席もかなりたくさんあるのに、同業者が隣同士になるのも、これまた非常にまれな偶然だろう。スマートフォンをそういう風にも利用できるのだ、と気付かされたが、筆者は、新幹線の中で仕事をするほど仕事熱心ではない。
仕事をしている彼の隣で、スマホで検索しているのは、今夜泊まるホテルの近くで、遅くまでやっているお店があるかどうかである。
京都駅前の大手出版社の方ででもあろうかと思っていたが、彼は「ごまタマゴ」のお土産を手に、大阪で降りていった。
終着駅に着き、駅前にそびえる外資系のホテルに。フロントは、6階にある。もうすでに、ホテルのラウンジもすっかり終わっている。チェックインを済ますと、すかさず係の男性が荷物を持ってくれ、22階へと案内してくれた。
外資系ホテルの部屋は、窓から眺める夜景は、日本のある地方都市の風景ではあるが、やはりアメリカだった。6月に行く、NCTA視察ツアーの前哨戦のような気持ちになってきた。
スマホでお店を発見できなかったので、「近くにラーメン屋さんはないですか」と尋ねると、道路を渡った向こうに、『我馬』(がま)というお店があるという。何時までやっているかも電話でフロントに確認してくれた。
2時までやっているというので、早速出掛けた。隣に、チェーンの居酒屋があったが、どうも一人で入るには気が引けたので、ホテルの人のいう通り、『我馬』に入った。
ラーメン屋さんとはいっても、居酒屋風で、焼き鳥もあるし、けっこうなお品書きである。お客さんも大勢入って、なんとなく酔客のぬくもりの中で、ほっとする。(ほとんどラーメンをすすっているが)
ラーメンは後回しにして、ビールを頼み、焼き鳥を頼み、落ち着いたところで、お品書きをもう一度ながめて、ニラ玉ともう何品か頼んだ。
カウンターに座ったので、中の動きが良く分かる。調理場で、メインに動いているのは、20代半ばの健康的に日焼けした女性だ。最近よく、「ラーメン屋さんで働く美女」というようなテーマで、週刊誌などの特集が組まれることがあるが、《本当だ》と思った。
と、その彼女がこちらに視線をくれた。《あやしい客だと思われているのだろうか?》と思ったが、彼女は、クルリと背を向けると、中華鍋にタマゴを落とした。
《そうか、「これからニラ玉作りますから」という合図だったのか》と思った。
《ということは、おっ、美人の彼女の手作りか》と思うと、何か少し嬉しくなった。バカ親父である。まだ酔っていないので、バカな酔っぱらいではない。
少しして出てきたニラ玉は、卵焼きの上に、ニラがちらほら乗っているニラ玉だったが、それなりに美味しかった。
てきぱきと機敏に動く若いエネルギーをさかなに閉店まで、にごり酒をあおった。翌日は、昼前に起き、駅前からタクシーを拾って、街中を見下ろす山の上をいくつか回って、15時半に、勉強会の会場に入った。(い)
【目次】
◆1.『渋デジ!2013~SHIBUYA TV festival』開催
~CATV 3社が協力し‘エンタテイメントシティしぶや’からテレビの楽しさを発信~
◆2.『ゴシップガール シーズン5』の出演者衣装を、日本初公開!!
◆3.4月からJ:COM TV デジタルのチャンネルラインアップを拡充
◆4.「JCNスマートテレビ」の新コース「スマートセレクト」「スマートセレクトwithタブレット」の提供を開始
◆5.日経CNBC4月から日本初の本格的なグローバル経済放送を開始
―世界4大市場を切れ目なく
◆6.キッズステーション「ダンボール戦機」に登場するLBX41機の人気投票を実施!
◆7.「あれコレ、はじまる!新学期」。4月のキッズステーションは、学園アニメが目白押し!
◆8.第6回WOWOWシナリオ大賞 受賞作決定!
◆9.第7回WOWOWシナリオ大賞 応募受付開始!
◆10.「贖罪 インターナショナル版」第27回フリブール国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞!
◆11.ドコモ・ドットコムが、モバイルビジネス・マーケティング情報誌「スメートフォンレポート」3月号
(vol.5)をリリース
◆12.カートゥーン ネットワークの人気キャラ「パワーパフ ガールズ」。
ドコモ公式サイト「しゃべってキャラ」で好評配信中!
◆13.BNMUX、RFoGシステム用宅内端末 光送受信機(R-ONU)を発売
◆14.BNMUX、RFoGシステム用センター設備 上り光受信機 を発売
◆15.チューリップテレビ、データ放送で地域情報配信事業を展開
◆16.ひまわりネットワークがケーブルテレビ可児の株式取得、子会社化
◆17.JCNとJ:COM 地域密着情報番組を共同制作―4月から毎週土曜日生放送
◆18.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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