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第415・416合併号「ますます増える映像視聴の選択肢」
[2013.04.26号]
4月7日夜。電車の音がするようになった。どうやら、強風の影響で上下線で運転を見合わせていた京葉線が、運転を再開したようだ。昼間、駅前の関西系大型スーパー「イズミヤ」に食材を調達しに行くと、内陸を走る総武線への振替輸送のバスを待つ、長蛇の列が出来ていた。長蛇とはいっても、日曜日だから、50メートルほどであるが、これが平日の通勤時であれば、とんでもない長さになる。さらに、内陸への一本道は、総武線の新検見川駅に、旦那さんや子供たちを送る主婦たちが運転する車で混み合い、大渋滞となる。
最近各地で吹き荒れる強風は、これまでにあまり経験したことのないような強さで、しかもその頻度も多くなっているように感じる。京葉線が風で止まるのにはもう慣れっこになっているが、これがもし地震で、しかも津波が来るということになったら、どうなるんだろう、といつも駅前の高いビルやマンションを確認する。
テレビでも、各地で想定される地震、そして地震によって起こる津波のCGで作ったリアルなシミュレーション番組が多くなってきている。番組自体は見なくても、ものすごくリアルな番組宣伝の映像が、1日のうちに何度も流され、放送日の前の1週間くらいは、毎日流されるから、多くの人の目に触れることになる。そのリアルさは、明日来てもおかしくない、という気持ちにさせるが、たしかに、いつ来てもおかしくないし、また、いつ来るかわからないのが、地震、そして津波である。
つい、この間までは、「地上デジタル放送への移行」に関する話題が、何かの会合などでの無難な話題であった。
その後は、「ケータイからスマホに替えたかどうか」なんて話題は、「話をしているうちに意見が食い違い、とっくみあいの喧嘩になった」なんてところからは、一番離れたところにある話題であった。
ケーブル業界では、まだ「デジアナ変換」の終了問題を抱えているが、一般には、東京タワーから、スカイツリーへの、地上デジタル放送の電波塔の移行に関する問題も、遠い話題で、地上デジタル放送の話が、何かの集まりの際に、話題の主役に躍り出るなんてことはなくなった。(そういうことでいうと、もはや一般でも無難な話題として「4K」が、大きく幅をきかせて来ている。)
筆者の回りでは、最近は、スマホ、タブレットの利活用に関する話題、それから家庭の中で、増えつつある「ダブルスクリーン」(テレビを見ているリビングで、タブレットで、別の番組を見ている)という話題も出てきている。
そうした話題に加え、最近、頻繁に顔を出すようになってきたのが、地震と津波の話である。日本列島の東海・関西・四国の地域の人々との懇親会では、「地震と津波」に関する話題が、共通の話題として出ることが多くなった。
東日本大震災からちょうど2年が経った頃だから、というわけではなくて、常日頃、勤務しているケーブル局の地震や津波に対する対策、実際に起こった時のために、どのようなシミュレーションを行っているか、などなど、現場レベルの情報交換に熱が入って来ている。ケーブル業界は、飲む業界だ、とよくいわれるが、飲む手を止めて、真剣な話が続く。《いつ来るかわからないけど、本当に来るんだ》と思うと、ブルブルっとくるので、思わず、「津波って、あれだよね。○○さんが、有名な歌手だとして、後ろを振り向いたら、身長1メートル70センチくらいの女性ファンが、ひとり追っかけてくる。それだったら、なんてことはないけど、身長1メートル70センチくらいのファンの女性が、3万人くらい、横に広がって、追っかけて来る。そういう感じだよね」とバカな軽口を叩いて、笑いを引き戻す。が、ほどなく、また、「災害の際に、どうやって地域に貢献するのか」という話題に戻っている。
以前にも耳にしたことがあるが、3月下旬のある会の後の2次会では、「防災士」という資格の話が出てきた。彼は、「そこに倒れている人がいる。それで何も出来ないというのではいけない」と思って防災士の資格を取ったという。http://www.bousaisi.jp/
さらに、彼は、気象予報士の資格にチャレンジしているという。もうすでに何回か挑戦しているが、これがかなりの難関なのだそうである。しかし、気象予報士の勉強をすることによって、地元の気象の変化が、なぜそうなるのか、というようなところが理解できるようになるという。「地上の安心・安全情報だけでなく、空の、天気の情報も地元のことを考えると、必要だ」という。「資格を取るのが趣味、というのではなく、自分に出来ることはなんだろう、チャレンジしてみよう。もし、自分に出来るんだったら、他の社員にも、勧めてみよう」というようなところから、彼の取り組みは始まっている。
結局、その日は深酒をせず、まっすぐ夜の京葉線に乗って帰ってきた。(い)
*こんなことを書いていたら、淡路島で地震が起き、続いて、三宅島でも地震が起きた。 映画ではない。すべて、現実なのだ、と思い知らされる。
【目次】
◆1.『渋デジ!2013~SHIBUYA TV festival』開催
~CATV 3社が協力し‘エンタテイメントシティしぶや’からテレビの楽しさを発信~
◆2.第2級CATV技術者資格 講習試験・移行のご案内
◆3.平成25年度全国技術講習会の開催について
◆4.「東京商工会議所版BCP策定ガイド」の策定第一号
イッツコムの経営戦略と位置づけたBCP(事業継続計画)完成
◆5.暮らしにつながる体験・相談スペース
『iTSCOMスポット 武蔵小杉東急スクエア』4月2日オープン!
◆6.イッツコム、デジタルサイネージによる情報発信・運用サービスを拡大
~人の動きに反応するインタラクティブサイネージ(双方向電子看板)を設置
◆7.イッツコムのテレビサービス“iTSCOM TV”
ハイビジョン(HD)チャンネルラインナップもさらに拡充
◆8.マンション向け電力サービス「J:COM電力」、関東全域で提供開始
◆9.配信初日で285万ダウンロードを記録!「LINE」にケーブルインターネットZAQのキャラクター
~「ざっくぅ」オリジナルスタンプを無料配信中
◆10.J:COM、エイブルと連携 無料インターネットマンションを本格展開
賃貸集合住宅向けに快適な無線インターネット環境を実現
◆11.キマグレンのKUREIが夏季限定メインMCに。
4月24日からJ:COMチャンネルで新番組がスタート
―『部活オーレ 夕やけJUMP!~Road to OTODAMA~』
◆12.6月公開アクション大作『エンド・オブ・ホワイトハウス』
J:COM オン デマンド独占!無料VOD試写会を5月26日に実施
◆13.JCN、PC購入時の「JCN×クロネコ延長保証サービス」を提供
◆14.スポーツ中継から防災まで15局のネットワーク完成!
長野県内のケーブルテレビが新サービス開始
◆15.ジャパン ケーブルキャスト、全国のケーブルテレビ事業者お薦めスポットをクロスメディアで 発信する企画
「JCC三人娘が行く!」を2013年4月よりスタート!
◆16.中海テレビ放送 情報カメラを活用した朝の生番組を放送スタート
◆17.佐野ケーブルテレビ データ放送コンテンツにSCNの情報配信サービスを採用
◆18.集合住宅への光引込端末 棟内ノード を発売
~棟内の同軸ケーブル等を活用してFTTHサービスが提供可能に~
◆19.米大人気ドラマ、日本初上陸!
『Army Wives』『Bunheads』の2作品を「ひかりTV」で独占提供
◆20.完全無料のBSテレビ局・Dlife(ディーライフ)
“Dlifeあげます”キャンペーン!実施中~佐川男子が賞品を自宅までお届け!
◆21.完全無料のBSテレビ局・Dlife、「ホワイトカラー シーズン1」放送開始
◆22.ヒストリーチャンネルが、「第2回お宝ガチンコキャンペーン」スタート!
募集期間:2013年4月15日(月)~5月31日(金)
◆23.TSUTAYA.comとNTT東日本が提携~フレッツ光利用者に自宅のTVがスマートTVになる 「TSUTAYA Stick」を提供 ~
◆24.「dミュージック」に月額コースを追加~約100万曲の楽曲が月額980円で聴き放題
◆25.ひかりTVが、スマートテレビ対応新チューナーの提供開始
~国内初、テレビ向けクラウドゲームにも対応
◆26.NTTデータ、スマホ・タブレット向け「自動モード切り替え技術」を開発
~BYOD等、企業の業務利用を促進~
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