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第427号「スマートTV時代がやってくる」

[2013.09.14号]

 日本時間9月8日の早朝5時20分、ブエノスアイレスで開催されたIOC総会で、2020年のオリンピック・パラリンピックが東京で開催されることが決定した。あっという間に、その日を迎えた感じだ。
 7日夜、原稿を書き終え、風呂に入り、リビングのテーブルについた。12時を少し回っていた。
 Smart TV Boxの小さいリモコンで、テレビのスイッチを入れようとして、そういえば、今日は、オリンピックの開催地が決定する日だよな、と思い出した。日本時間の「早朝」という話は聞いていたが、「何時」とまでは聞いていなかった。
 スイッチを入れ、録画一覧にして、NHKの『サタデースポーツ』を押すと、番組は、オリンピックバージョンになっていた。『日本時間の明日、早朝5時に開催地が決まる』、その瞬間を、『東京』と信じて待とう!というような感じだ。

 5時といえば、決して、遠い時間ではない。もうちょっとである。問題は、それまでに眠くならないか、であるが、原稿を書き終えたばかりで、神経が高ぶっているから、そう簡単には眠くならないだろう。
 もうひとつの問題は、それまでの時間、どうやって過ごすかである。もちろん、録画した番組を見るのだが、Smart TV Boxに替えてからまだ19日しか経っていないから、蓄積した落語番組の録画映像が少なく、少し心許ない。
 とはいっても、朝の連ドラ『あまちゃん』や『バラエティ生活笑百科』、見ていなかった『笑点』、ライブのTBSニュースバードなどを見ているうちに、2時になった。
 (ちなみに、『あまちゃん』の驚いた時に発せられる『じぇじぇじぇ』は、今年の流行語大賞に一番近いところにいるのではないだろうかと思う。『バラエティ生活笑百科』は、番組の正式名称を確認しようと、ネットで検索したら、「上沼恵美子さんが、9月28日の番組を最後に降板する」というニュースが流れていた。関西の笑いを代表する人だけに、「何があったんだろう!?」と憶測してしまうが、「何もない」ということである。しかし、きっと週刊誌が何かをかぎつけて、ニュースにするだろうな。極端なことをいえば、仮に何もなくても、「何もない」ということを改めてニュースにできるのが、週刊誌のパワーである)

 あと3時間。(テレビ画面を通してであるが)世紀の一瞬に立ち会える時間が迫ってきた。
 番組表を見てみると、NHKだけでなく、民放各局も特別番組を編成している。事の重大さに改めて気がつかされる。
 新年を迎える世界各国の様子を伝えるライブ映像は毎年見られるが、このセレモニーは、東京、マドリッド、イスタンブール、そしてIOC総会が行われているブエノスアイレスを結んで、中継が行われていて、しかも、最後に、栄冠を手にするのは3都市のうち、1都市のみという激しい選挙戦である。
 番組では、それぞれの都市のプレゼンテーションや『その時を待つ』現地の様子が、何度も何度も伝えられる。

 『その時』が近づくにつれ、現地の緊迫した様子も画面を通して伝わってくる。今後、7年、いや、10年先の母国の未来がどうなるか、を決定づける、その大きなカギを握る選挙である。

 それは、もちろんわが国日本においても同じことだ。常態化した不況、そこを襲った東日本大震災、そして福島原発事故。背負った課題は、あまりにも大きい。
 しかし、そうした逆境をものともせず、一つになって、復興を目指す日本の人々の思いが結晶し、最終的に、開催地決定を決める多数のIOC委員の胸に響いたのであろう。

 3時半を回ると、テレビのスタジオがわさわさしてきた。そろそろ投票が始まるという。
5時に投票が行われるのではなく、5時に行われるのは、開催地の発表だったのだ。
少し眠くなりかけていたが、そんな場合ではない。第1回目の電子投票で、東京が一歩抜けだし、同票のマドリッドとイスタンブールの決戦投票。マドリッドが敗れ、イスタンブールと東京の決戦投票。さほど時間をおくわけでもなく電子投票は開始され、4時には、開催地は決定していた。

 しかし、ここまで来ると、東京に決まって欲しい、と思わずにいられない。オリンピック招致活動を何かしたわけではない。バッジもつけてない。でも、自国で開催されるオリンピックを見られる、というのは一生に一度あるかないかの出来事だ。
 何でも、先の東京オリンピックでは、『(アナログの)放送は完成した』という域に達したという話を聞いたことがある。そして、オリンピックの後、NHK放送技術研究所で、新たなチャレンジとして、ハイビジョンの開発と(今も続いている)立体映像による放送の実現の2つのテーマが決められ、ハイビジョンは現実のものとなり、今、4K・8Kの世界へと途が開けている。

 そして、5時20分。東京がコールされた。
 来年のW杯、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックに向けて、すべてのものが前倒しで進んでいるという話があるが、2020年のオリンピック・パラリンピックの東京開催が決定したわけだから、現在、総務省が推進している4K・8K、次世代スマートテレビ、プラットフォームなどの放送・通信に関する施策にも、さらに拍車が掛かると思った。
 そして、わが日本国民の国民性からいっても、きっちり物事を進めることになるだろう。

 それまでの7年間で、テレビはどう進化するのか。
 すでに、放送のIPベースへの移行は進展しており、4K対応で、NHKの推進するハイブリッドキャスト対応のテレビ受像器も市場に登場している。

 ケーブル業界では、当面、『一般的に家庭に普及しているデジタルTV(2K)に次世代STBを接続するだけで、家庭にあるテレビがスマートTVに変身する』サービスが新たな訴求商品となるのだろう。(い)


【目次】

◆1.グリーンシティケーブルテレビ、スマートフォン用アプリ版「歩っとチャレンジウオーキング」の配信をスタート!  

◆2.埼玉県とJCN関東、JCN埼玉、JCN熊谷
   「微小粒子状物質(PM2.5)に関する注意喚起情報」の伝達について提携

◆3.第2回J:COM杯 3月のライオン子ども将棋大会全国大会開催
   大会の模様を囲碁・将棋チャンネルとJ:COMテレビで10月放送決定

◆4.10月よりHTB北海道テレビの『水曜どうでしょう』最新作を
   放送終了15分後にJ:COM オン デマンドで配信。
   北海道以外でもあの最新作をすぐに見られる!

◆5.BSデジタル放送の「BS12ch TwellV」(トゥエルビ)を12月よりJ:COM TVサービスで提供

◆6.「auスマートバリュー」の提携事業者拡大中! 全国のケーブルテレビ局の約半数で契約可能に
   ~提携ケーブルテレビ局が200局を突破~

◆7. 総務省「スマートフォンプライバシーイニシアティブ」準拠のアプリ向けプライバシーポリシー作成支援ツール無償公開
   ~安心・安全なスマートフォン向けアプリの普及・拡大に貢献~

◆8.一般社団法人日本ケーブルラボ記者説明会

◆9.NTTドコモとApple、日本でiPhoneを9月20日(金曜)より提供開始

◆10.ドコモ、CGMコンテンツ提供会社に対する年齢判定情報の提供を開始

◆11.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内

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