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第429号「『COTT(ケーブル・オーバー・ザ・トップ)』いよいよ始動」
[2013.10.15号]
8月19日に我が家にやってきたSmart TV Boxとの付き合いも、1ヶ月半ほどになった。少し小さめのリモコンには、まだ多少押し間違えを起こすが、それも気にならなくなった。いつも同じ押し間違いを起こすから、力の入れ加減のクセなのだろう。
最初、ホーム画面から上下左右キーで、別画面に移動する際に出るBGMが気になったが、これは営業の方に聞いて、「メニュー画面からオフ」にすることができた。今は、快適な録画&タイムシフト視聴生活を送っている。
録画機器は、2テラのHDDを入れて、HDで181時間録画が可能ということだった。181時間という「録画感覚」がわからないので、途中で消すことをしないで、いっぱいになるまで、録画することにした。
1日平均4時間は、録画しているので、ちょうど、幕張でCEATECが始まるころ、残り時間が10時間を切ってきた。今日は、本稿を書き終えたら、一挙に、100時間くらい消すことになるだろう。
そう思いながらも、有楽町のビッグカメラに行って、3テラくらいのHDDを買ってきて増設し、それぞれ個々に、家人と録画番組を分けて蓄積するのもいいかな、という考えも頭をもたげてきた。
最初から、こちらのニーズを聞いて、HDDを2台設置して、別々に録画できるような設定にしてくれれば良かったのになあ、と思う。
4人家族なんかだと、それぞれ、個々に録画できるということを事前に説明して、要望があれば、そのように設定する方が親切だろう。
父親の録画する番組、母親の録画する番組、娘、息子の録画する番組は、それぞれ違うだろうから、分けておいた方が、何かとトラブルも少ないだろう。
HDDが1台だと、何かの拍子で間違って消去してしまい、妻との関係がぎくしゃくする、ということにもなりかねない。子供の楽しみにしている番組を消してしまったりすると、一生言われ続けることにもなるだろう。
それぞれの家庭によって、録画に対する考え方や録画環境は違う。自分で出来る人はいいが、「こうしてみたいのだが、自分ではどうにもわからない」という人には、録画環境、というかテレビ回りのアドバイスをしてあげる必要があるだろう。それは、まさしくビジネスチャンスである。
家庭に普及しているデジタルTV(2K)には、インターネットの「口」がある。この「口」に、誰が、ブロードバンド 回線を接続するか、というところが勝負どころである。
ケーブルテレビなのか、大手通信事業者なのか、電力系通信事業者なのか。
地上デジタル放送への移行が2011年7月24日に行われ、まる2年が過ぎた。そして、ケーブル業界特有のデジアナ変換サービスも2015年3月末で終了する。デジアナ変換サービスを提供しているケーブル局は、そろそろ本腰を入れて、「終了告知」しないといけない。
なんらかの事情で、2011年に地上デジタル放送に移行をしなかった世帯だから、一筋縄ではいかない可能性もある。
単純にいえば、デジタルTVに買い替えてくれればいいわけだが、それを理解してもらうのが大変だろう。
マンションなどで、ケーブルテレビの有料サービスには加入していないが、ケーブルのラインで、テレビを見ている世帯は、けっこう多かろう。
デジアナ変換サービスを利用している世帯は、日本全体では、160万世帯といわれているが、その実数は、正確には把握されていないようだ。
7月末で、デジアナ変換サービスを終了したある局は、加入世帯のすべてが、STB付きの多チャンネル加入なので、2台目、3台目で、デジアナ変換サービスを利用している世帯が多かった。「『何かあるかな』と思っていたが、何のクレームもなかった」という話だ。
これが1台目だと、そうはいかないだろう。
決算期で、利益が出そうな会社は、2年しばりくらいである一定の条件を付けて、デジタルTVに替えてしまう、というのも一つの手段だろう。
そうして、帯域を空けて、4Kの準備をした方がいい。
10月2日、幕張のCEATECに出掛けたが、「もう4Kの時代だよね」という感じだ。地上デジタル放送への移行で普及したのが、2Kテレビで、通信・放送融合サービスで普及するのは、4Kテレビ、というような感じ。
テレビの買い替えのサイクルは、国によって違うが、だいたい7年~9年くらいで、ブラウン管テレビの時代(10年~15年)より短くなっているようだ。
したがって、2006年あたりに、デジタルTVに買い替えを行った世帯では、そろそろ買い替えの時期を迎えることになり、経済的な余力があり、広いリビングをお持ちの世帯では、「4Kテレビを買おうか」ということになるだろう。そして、録画は、ギガからテラの世界になる。
2Kよりもさらに高画質な映像を録画したい、という需要は喚起されるだろう。ソチの冬季五輪、W杯、リオ五輪、東京五輪と高画質録画の市場は、広がりを続けるだろう。
そして、素人ではなかなか設定がたいへんになる。その設定を誰かに面倒みて欲しい、という需要が生まれる。
ただ、一般的に普及しているのは、2Kテレビである。この2Kテレビに、次世代STBを付けると、「スマートTV化」する、というところで、一儲けしながら、4Kの準備を進める、ということになるのだろう。(い)
【目次】
◆1.ICT時代の新世代CATVスキーム “COTT” 始動!
CATV局と各種コンテンツベンダーを結びつけるスマートTV新アグリゲーションサービス
◆2.ジャパンケーブルキャスト、J.COTT、アクトビラがケーブルテレビ向けIPプラットフォーム事業で連携!
◆3.東横線旧渋谷駅の様子と東急線の運転席からの車窓風景を収録したDVDパッケージ11月下旬発売
◆4.ジェイコムさいたまと富士見市が「災害時における放送等に関する協定」を締結
~J:COMチャンネル埼玉で災害時に緊急情報を提供~
◆5.ジェイコム千葉と袖ケ浦市が「災害時における放送等に関する協定」を締結
~J:COMチャンネル千葉で災害時に緊急情報を提供~
◆6.地域の安心・安全を目指しJ:COM 北河内で防犯パトロール隊を結成
~10月12日より活動を開始~
◆7.JCN関東、特別番組「川越まつり」生中継~今年は総集編も放送!
◆8.JCN熊谷が「JCNスマートテレビ」の提供を開始
◆9.JCNと「旅チャンエル」のコンテンツコラボレーション 第2弾!アクティブレジャーをテーマとした共同制作番組
「ちょっとカラダ旅」を10月より放送開始
◆10.「新居浜市ICT街づくり推進事業 地域協議会」発足
◆11.ハートネットワーク、秋祭り中継を新居浜市公式アプリへコンテンツ提供
◆12.長野県高山村、女子美術大学、須高ケーブルテレビの産学官連携事業
―古式ワインぶどう踏みイベントなど秋の活動で学生が来村
◆13.定額見放題の「キッズステーション・オンデマンド」がアクトビラに登場!
◆14. ヒストリーチャンネル、オリジナル制作番組『吉村作治のエジプト世界遺産検定試験』放送
◆15.CMerTV、ゴルフダイジェスト・オンラインでプレロール広告を独占配信!
~ゴルフ専門動画サイト「GDOゴルフ動画」で10月1日から配信スタート~
◆16.2014年CATVエキスパート資格 講習試験日程案内
◆17.Mypage(マイページ)でのポイント制運用開始
◆18.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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