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第267号 「ケータイは放送・通信融合サービスの極み」
[2006.12.12号]
年末だ。いつもの居酒屋。ジャイアンツファンのKさんは、もうある意味、ジャイアンツが存在することだけでいい、というような心境のようだ。今年のオープン戦の時は、Kさんも元気だった。でも、少しではなく、何か不安を感じていたようだ、今から思えば…。負けが込んできた、6月くらいから、どうも覇気がなくなってきた。6月の十何連敗の時には、「オレはもうダメかもしれない」ととことん弱気になった。お酒が進んでくると、「春だけだ!」っていってたろ、と静かに開き直った。
べつに原監督が悪いわけではないだろうが、結果、負けた。打たれた、打てない。「原も、あそこまでの屈辱を受けて、ジャイアンツを去りながら、また戻ってくることもないだろうに」という声も聞いた。飲んでグチを言っているみんなは、Kさんとさほどかわりない年頃だ。
Kさんは、筆者より少し年上。「巨人、大鵬、卵焼き」の時代の人だ。まわりもそれに近いから、それ以上の突っ込みは(あとがたいへんなので)しないが、筆者もそう遠くない世代だ。
筆者は、<江川さんがジャイアンツの監督になったら、どんなゲームをするのだろう>という興味がわく。江川さん自身は、入団の際にいろいろあったが、もういいのではないだろうか、という気がする。まあ、本人がイヤだといえばしかたがないが…。江川さんが監督で、それでも、なかなか勝てない、というのなら、なんとなくファンも納得するような気がする。江川ファンの勝手な言い分かも知れないが…。
まあ、それにしても、今年は、新庄にやられてしまった。思わぬ引退宣言で、日ハムが盛り上がり、とうとう日本シリーズも制した。その新庄が(球界から)いなくなり、小笠原もジャイアンツにいって、日ハムは大丈夫なのだろうか?と思う。まあ、それこそ、残されたものの台頭の場なのかもしれない。
なんて話をしていると、鹿児島、宮崎の興行から帰ってきたIさんが、ポツリポツリと、「やはり、地方に出ると、文化事業費が削られているのを肌身を持って感じるネ」と話し出す。
Iさんは、地方を回る文化興行のプロモーターの仕事をしている。歌手や落語家、その他の芸能人を引き連れて、地方興行を行なうようだ。昔、「会場はお年寄りや子供達でいっぱいなることもある。そういう時は嬉しいよ~」といっていた。「最近は、どうも…」とIさん。
最近、飲み屋でもそんなに景気のいい話はない。
「こうやって飲んでいられるだけでも幸せ。『ありがたい』と思わなくっちゃっ!」とIさんがいうと、Kさんも「そうだよね」と、静かに薄くなった焼酎に口を付ける。
「仕事があるだけでもいいかもね…。オレ、明日早いから、今日はここで失礼するね」といって、Kさんは、引き上げる。溶接のプロ。体調管理はしっかりしている。その日の気分や体調で、溶接がうまくいかなかったら、とんでもないことになる。いつも、ほどほどのところで、引き上げる。
<見習わなくては…>といつも思うのだが、筆者には、なかなか、どうも…。
と、「聞いてくださいヨ~」とTクン。
要約すると、今年の10月下旬に、屋外の駐車場に止めてあった車を盗まれたという。盗まれた車は、数日して、近くの港で発見されたが、一番高価な(車本体以外で)カーナビが盗まれていたという。しかも車内には、指紋を消すために消火器の泡が撒かれていた。中古車だったが、カーナビは新しかった。保険に入っていなかったので、どうしようもない。
「今は、電車で通勤してますヨ~」とやるせない顔をしている。
某自動車メーカーの部品製造会社に勤務するタケシさん。
「それはプロの仕業だね。カギを壊してその場で盗まれたんではないんだろ。窓を割ってカギを開けるのはできても、映画のように、車のエンジンを(剥き出しの線をくっつけて)バチバチッて動かすのは、素人じゃ~なかなかできないヨ。消火器を用意しているなんて、それこそプロの証拠。まあ、運が悪かったと思ってあきらめた方がいいよ」
「やっぱり、そうですかあ~。そうは思っているんですけど~」とTクン。
筆者。<『バールのようなもの』と『プロの手口』は、ニュース報道の常套句だなあ~>と頭に浮かんだ。(い)
【目次】
◆1.2007年2月、テレビポータルサービス開始「デジタルテレビからネットテレビへ」
■ ニュートラルな事業会社の立ち上げ ■ 最近のTナビ ■ So-netのテレビホーム
■ ケーブルテレビ約50社がすでにTナビ機能を導入 ■ デジタルテレビ情報化研究会
■ テレビポータルの必要性 ■ テレビ受信機の7~8割の標準搭載を目指す
■ テレビポータルはプラットフォーム事業 ■ サービスロードマップ
■ 事業収益はレベニュー・シェア ■ 対応機器の接続率をいかに高めていくかが課題
◆2.覆面放談「これからのオンデマンド環境はどう変わる?」(3)
■ YouTubeの魅力 ■ 映画と音楽は違う ■ やがてウオールTV
■ VODサービスが掌(ケータイ)に入ってしまった
◆3.視聴者アクセス型の新たなコミュニティチャンネル『iTSCOM ch Access』開始
◆4.テプコケーブルテレビ、KDDIとの提携により固定電話サービス開始
◆5.オンデマンドTVに、『ポケットモンスター』『SEX AND THE CITY』が登場
◆6.民放5 局と大手広告会社4 社が設立した「プレゼントキャスト」運営の「ドガッチ」が本格始動
◆7.ケータイ・モール「ポケ通.tv」本格スタート―TVで知って携帯で買う新しいショッピング・スタイル
◆8.ケータイ向け動画配信サイト『Londirt mobile』にjigムービーの技術を提供
◆9.jigブラウザがドコモ『SO903i』ソフトバンク『911SH』『910SH』に対応
◆10.ケータイTV 局「Qlick.TV」で、ケータイユーザーのための新感覚コミュニケーション番組
「Qnight(キューナイト)」開始―ケータイSNS と連動した、ケータイ動画広告の販売拡大を視野に
◆11.「Ameba(アメブロ)」Web of the Year 2006で第1位を獲得―人気No.1のブログサイトへ
◆12.「Ameba」発の書籍、全国ローソンで発売開始。ブログ書籍化・映画化実績が国内最多へ
◆13.動画共有サービス「AmebaVision」とクチコミマーケティング支援サービス「CyberBuzz(サイバ
ー・バズ)」が共同で新しい動画広告商品を開発
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