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第293号 「地デジの話題があちこちで出て来るようになってきた」

[2008.01.25号]

 もうだいぶ正月気分も抜けてきて、あちこちの賀詞交歓会も残り少なくなってきている頃だろう。大学入試センター試験の時期になると、必ず、寒気が襲ってきて、東京周辺でも雪がちらつくのも、毎年のことながら、不思議なものだ。
 16日の夕方、打ち合わせを兼ねた飲み会に出掛けたが、その夜遅く帰ると、千葉でも雪がちらついていた。ちらつく、といっても、本当にちらつく程度で、野球場などで撒かれる紙吹雪にも負ける。雪国の方からみれば、雪のうちには入るまい。しかし、それでも初雪は初雪で、翌日は、「昨日の夜は、初雪が舞った」ということが、話の切っ掛けに出て来る。
 昨年の秋に、上野鈴本演芸場で落語を聞いていると、隅田川馬石という昨年3月に真打昇進した落語家が、地元の祭や催しなどを放送するケーブルテレビのコミュニティ番組で隅田川の花火を流していたというような話をまくらに使っていた。<う~ん。この落語家は、多チャンネルに入っているのだろうか。それとも再送信+コミュニティ放送のサービスだけを見ているのだろうか。でも最近は、インターネット落語会などもやっているから、ネットには入っているのかな?>なんて思ったことがある。
 ケーブルテレビはもう当たり前のサービスとして認知されてきて(しかし、十分に理解されているとは限らないが)、多チャンネルサービスもさほど珍しいサービスではなくなってきているようだ。
 そこにいくと、いよいよ「地上デジタル放送」が、何も話題がない時に、話を始める切っ掛けや共通の話題に使われ始めてきているのではないだろうか。新聞の社会面にケーブルテレビの勧誘に関する記事が掲載された影響もあるかもしれない。

 ある日の行き付けの居酒屋、MさんとAさんがカウンターに並んで酒をちびちび飲っている。その脇に座り、二人の会話を肴に酒を飲むことになった。
 Mさんは、某公団に勤めている。60歳を回って、体を壊したこともあるが、閑職になって、居心地が悪くて仕方がないという。心臓が悪いので、お酒は、調子のいい時に、コップに半分くらい飲む程度だという。
 その点、Aさんは、まだ50代半ば。株式関係の仕事をしており、いつもケータイを肌身離さず持って、チラリチラリと目を落としている。日本酒が好きで、ご飯も食べる。そのせいか、最近太りぎみで、どうにかして体重を減らしたい、ということが話題になっていた。
 Mさんが、正月にみていた番組で、食事療法で痩せるという番組があったというと、Aさんは、身を乗り出して、どういう内容だったかを尋ねる。Mさんが、概要を話すと、Aさんは、番組名を尋ねる。Mさんは、「ガイヤの夜明け、だったかな?」とどうも記憶が怪しい。Aさんは、「(食事療法の)メモ取ってないの?」といかにも株式関係らしい詰め寄り方をする。Mさんは、「いちいちメモなんか取りながらテレビみてないよ」と撥ね付ける。
 Aさんは、「再放送やらないかなあ。ガイヤの夜明けね。最近、地上波で放送した番組を夜中にもう一度再放送していたり、BSで放送することがあるんですよね。ちょっと、調べてみよう」とAさんは、矛先を納めた。
 話の流れは、地上デジタル放送に移った。
 Mさんが、「この間、薄型テレビを買って、今、地上デジタル放送をみているんだよね」と少し自慢気に話す。
「あれ、何でしたっけ、マニュアルと地デジは、少しタイムラグがあるんだよね。別の部屋のテレビと居間のテレビと同じ番組をやっているのに、少しずれるんですよね」〈アナログをマニュアルと間違えてる~〉
「Mさん、『マニュアル』じゃなくて、『アナログ』ですよ、アナログ」〈必死で吹き出すのを堪えた〉
「あっ、そうか、アナログか。アナログと地デジは、ずれてますよね。でもきれいですよね。やっぱり、居間のテレビを見てしまうと、アナログは見られないね。Aさんとこはどうですか」と攻める。
「うちも地デジみてますよ。きれいですよね」と防戦。その後、二人の話は国民年金の話に流れていった。
 二人がケーブルテレビでみているのか、直接受信でみているのか、話の流れを切ってしまっては悪いので、割って尋ねることはしなかったが、今度会ったら聞いてみよう。
 しかし、やっぱり、一般的に、「地上デジタル放送をみて、面白いものがないと、BSをみる」という流れになりつつあるのだなあ。その先、やっぱり、ある意味、専門番組が好きな人がCSを見る、ということになるのか。その流れをさらに拡大させるためには、今後HDは基本で、それなりに外国のコンテンツばかりでなく、日本オリジナルのコンテンツも必要なのだろうな。「時代劇は、日本人の魂」とまでいう人もいるしなあ。アニメはアニメで頑張っているし。邦画もけっこういいみたいだし。あとは、ドラマか。ケータイを絡めた、何か、日本独自のウィンドウシステムが出来上がっていくのかもしれない。(い)


【目次】

◆1.ケーブルテレビ情報センター(CRI)セミナー講演抄録
  「情報通信審議会第4次中間答申の読み方とケーブルテレビ業界へのインパクト」
           NHK放送文化研究所 主任研究員 鈴木祐司氏
    ■アナログ停波に向けた課題の抽出と取り組み
    ■アナログ停波は延びるのか?
    ■アナログ停波の段階でデジタルテレビは、8000万台の普及?
    ■自主共聴や集合住宅問題が大きな課題
    ■新しい法体系はハード・ソフト分離を視野に入れた考え方
    ■多メディア多チャンネルが地上波に影響を与える時代に
    ■改善が進むBSデジタル放送各社の経営
    ■テレビの視聴時間が減っている
    ■固定のテレビがリビングの王様から滑り落ちる
◆2.@NetHome・ZAQ、各種ソフトウェアのダウンロード販売コンテンツを開始
    「有料ソフトウェアダウンロードサービス」
◆3.@NetHomeとスターキャットが緊急地震速報サービス提供で合意
    ~J:COMグループ以外のCATV事業者に対して初提供~
◆4.知多メディアスネットワーク、ハイビジョン対応の緊急情報表示システム「コミネットHD 端末」を
    先行導入
◆5.東京大学大学院情報学環「OKIユビキタスサービス学」
    寄付講座開設記念シンポジウム開催
◆6.第9回NGF(次世代フォーラム)を2月12日・13日 東京で開催~
◆7.スカパー! 2007年12月末現在 総登録件数および個人契約件数
◆8. 2007 年12 月末J:COM 総加入世帯数は277 万2,200 世帯
    - J:COM TV デジタルサービス加入率は67% -
◆9.NHK放送研修センターセミナー

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