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第348号 「天を衝く東京スカイツリー、伸びる程に集まる人、人、人」

[2010.05.24号]

 久しぶりに、飛行機に乗って米国に行ってきた。
 5月11日~13日まで、ロサンゼルスで行われた「NCTA2010(全米ケーブル業大会)」に視察ツアーを組み、筆者、添乗員を含め、総勢37名の団体旅行となった。
 昨年まで、このツアーを企画・実施していたIさんから、バトンタッチをした格好だ。
「いいかげん俺ももうトシだ。後は、イザワちゃんがやってくれ」とは前々からいわれていた。しかし、〈そうはいっても、あれだけ元気なのだから、だいぶ先だろう〉と思っていた。だが、昨年3月中旬のある会合で、「NCTA2009」の出発を目前に控えたIさんにお会いし、「俺は今年が最後、後は頼んだよ」といわれて、〈とうとうその時期が来た〉ことを理解し、「分かりました」とバトンを受け取った。

 人が集まるかどうかは、けっこう不安だったが、Iさん始め、多数のみなさんのご支援、口コミで、募集予定人数の25名を超えて、賑やかな団体旅になった。
 米国には、というか海外には、2002年の4月中旬と9月10日に、イベント取材で出掛けたきりだから、8年ぶりということになる。4月の時は、ロスで乗り継いでラスベガスに入った。その時の忘れられない思い出がある。

 当時、日本では、2003年10月にカリフォルニア州知事に選出されたシュワルツネッガー氏が、ポカリスエットのテレビコマーシャルに出演していた。筆者は、けっこう愛飲していたので、飛行機に乗り込む前に成田で500mlのペットボトルを買い込み、その飲み残しが、バッグの中に無造作に入っていた。飛行機を降りると、すぐにセキュリティチェックがあり、胸板の分厚い30前後の黒人男性が、ペットボトルを見つけて、何かいっている。

 頭の中は、時差ボケで、ボーっとしており、《こいつも、シュワちゃんのファンで、日本製のポカリスエットが珍しいのだろう。そうか、そうか、キミもファンなのか》と彼に向かって差し出した。そうすると、彼は、「ノー!ユー、ドリンク!(オレじゃない。お前が飲むんだ!)」と叫んだ。そこで、ようやく《何か、毒物でも持ち込まれたらたいへんだから、そのチェックをしているのか》と気が付き、彼の目の前で、ポカリスエットをゴクゴクとうまそうに飲んでみせた。その後は、靴を脱がされ、金属探知機を通り、さらに黒人女性の警備員からボディチェックを受けた。9・11があって、まだ日が経っていないから、それくらいの警備は当然だ。
 その後、入国審査を終え、スーツケースをピックアップして、国内線のウィングに移動し、荷物を預けた。ラスベガス便の搭乗までには時間があったので、何か腹に入れておこうと、スタバの列の最後に並んだ。しばらくして、何気なく、ふと後ろを振り向くと、自動小銃を肩から提げた女兵士が、すぐ後ろに並んでいた。休憩なのだろうが、いつ何事が起こるとも限らないから、武器は常に携行しているのだ。

 帰りのラスベガスの搭乗前の検査では、すべてのスーツケースが開けられ、衆人の面前で、念入りな公開検査が行われていた。女性ジャーナリストの下着も袋から出されて、ほおり投げられていた。

 ロサンゼルス空港では、国際線のオペレーションが停止する事態に遭遇した。何が起きたか正確にはわからなかったが、危険物らしきものが発見されたのだろう、売店も食堂も営業を停止して、すべての人がその場で静止。通路にはロープが張られ、そこから出てはいけない、ということになった。何かを買いに来て、母娘を通路の反対側に残していた東南アジア系の30半ばの男性が、通路を横切ろうとして、警官に拳銃を向けられ、静止させられた。それを見ている母娘のこわばった顔が忘れられない。頼もしい旦那、世界一強いと思っているお父さんが、警官の構えた拳銃の前に力なく、従わざるをえないのだ。
 しかし、日本までの飛行機の搭乗締め切り時間は、迫っていた。そこで、ラスベガスから同じ便に乗っていて、空港ロビーで見掛けた松下電器の5~6人のグループは、どうしているだろうかと探してみた。すると、情報を入手に行った一人がちょうど帰ってきたところで、「あっちは動いている。搭乗手続きをしている」といって、そのグループはロープの内側のエスカレーターを下り始めた。警官も彼らを制止する様子はない。
 それを見て、筆者も後を追った。搭乗締め切りギリギリで間に合い、乗り遅れなくてすんだ。あの時は、「さすが世界の松下」と感動した。そして、彼らの行動を追わなかったら、と思うとぞっとした。「乗り遅れたのは、自分の責任ではない。次の便を用意しろ!」と交渉できるだけの英語力はない。せいぜい飲み屋で酒を注文するくらいの英語力である。

 そんなことがあったから、今回は、以前にも増して、相当厳しい検査が待っていて、下手をすると、「顔が気に入らない」というような理由で、誰か、別室に連れていかれたらどうしようと心配していた。出発前から、「ロスの検査が厳しい」という情報も入ってきていたから余計だ。しかし、予想したほどではなかった。一人、どうも過去の訪米の際の「米国からの出国記録の問題」で質問をされ時間を食ったが、他の人たちは、問題なく通ることができた。とはいっても、入国審査で、あれやこれやと聞かれた人にとってみれば、〈どうなっちゃうんだろう〉と心配でたまらなかったはずで、お気の毒としかいいようがない。
 添乗員がいうには、本人の問題ではなく、航空券を発券し、パスポートから、出国の記録を集める航空会社の責任なんだそうだが、何年も経って、米国を訪問する際に、まれに「過去の米国からの出国記録が不明確だ」と問われることがあるのだそうである。
 まあ、あとは何事もなく、全員無事に帰国することができて、ほっとしている。来年「NCTA2011」は、6月12日~14日、シカゴで開催される。(い)

余談:ツアー最終日の自由視察の日(5月15日土曜日)は、昼間、一人で野球観戦に出掛けた。ホームのSFジャイアンツの応援席であるレフト側スタンドの最上部の席に12時過ぎから座り、試合開始の1時10分から3時半過ぎまで、身を固めて観戦した。天気はいいのだが、風が冷たいのだ。しかし、こちらの人は、体感温度が違うらしく、みんな半袖のTシャツでへっちゃらなのである。前の席のユニフォーム姿の4歳くらいの男の子は、3時を過ぎると、母親に暑いといって、中のアンダーシャツを脱ぎ捨てていた。
 試合は、2年連続サイ・ヤング賞受賞のエース、ティム・リンスカムを先発させたジャイアンツが、松井稼頭央のいるヒューストン・アストロズを2対1で下した(その後、松井は戦力外通告)。
 しかし、風は冷たくても、日差しは強烈だったようで、その日の夜から、日焼けで痛み出した顔は、おでこから鼻の頭にかけて、1週間経った今も真っ赤なTラインを描いたままである。


【目次】

◆1.東京スカイツリー、ただいま379メートル

◆2.二子玉川ライズ タワー&レジデンスでケーブルテレビを使った新しい生活提案
    MIL-C システム(ミルシー)を本格稼動

◆3.「二子玉川 ライズ タワー&レジデンス」にて、ケーブルテレビを使った新しい生活提案
    「MIL-Cシステム」を利用した新サービス「RISE 食得情報」を提供開始

◆4.横浜F・マリノス応援番組「My town and my F・Marinos」 
    特別企画-エスコートキッズ募集!!

◆5.TCN、『東京ケーブルネットワーク 荒川サービスステーション』を新設
   2011年完全デジタル化へ向け、より一層のサービス充実へ

◆6.JCN、ケーブルテレビジョン東京の株式追加取得

◆7.ベイ・コミュニケーションズ、地上波デジアナ変換を暫定的に導入

◆8.「須高情報通信フェア2010 ICTデジタルワークショップ」開催
    地域の子供たちと動物園のデジタルコンテンツを制作・全国に情報発信!
     <平成22年度 情報通信月間参加行事>

◆9.子どもが見たらなぜか泣きやむ!とママの間でウワサのチャンネルが待望の
    二ヶ国語放送を開始!「FOXベイビー」として生まれ変わります!

◆10.NHK放送研修センター「ケーブルテレビ」研修
   ◎『夏一人3役~企画、撮影から編集、原稿まで~』研修

◆11.ケーブルテレビショー2010 開催
    6 月24 日(木)~6 月26 日(土) 池袋サンシャインシティ
    地デジ完全移行まで約400 日!ケーブルテレビの最新情報が池袋に集結!
    会場を池袋へ移し、さらに一般来場者のアクセスが便利に。土曜日開催も復活。

◆12.レディスフォーラム2010 スケジュール

◆13.第22回 ケーブルテレビ功労者表彰の受賞者決定

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