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第350号 「池袋サンシャインシティでケーブルテレビショー開催」
[2010.07.07号]
サッカー日本代表チームのW杯・南アフリカ大会は、たいへん惜しい結果で、幕を閉じた。PK戦は、どこかで、どちらかのチームの誰かが失敗して、勝敗が決するわけだが、もしかすると、双方の5人目が蹴り終わって、その後、サドンデスの勝負になるのではないかと、ドキドキしていた。
しかし、PKに向かう3人目の駒野選手の歩き振りを見ていて、何かいやなものを感じた。そして、それはその通りになってしまった。まあ、どこかで誰かに「勝敗にケリをつける」いやな役回りの順番が回ってくるわけだが、それがたまたま3番目のキッカーで、日本側に勝利の女神が微笑まなかった、ということだ。あれだけの激闘をし、最後まで、ワクワクドキドキさせてくれたのだから、「ありがとう」と感謝の言葉を贈るべきだろう。
考えてみれば、「1次リーグ突破は、あまりどころか、期待できない」という大方の前評判をひっくり返しての決勝リーグ進出。オランダに0-1で負けたものの、カメルーンを1-0、デンマークを3-1で下して、2勝1敗での、予選突破は見事なものだった。特に、24日のデンマーク戦で見せた本田選手、遠藤選手のセットプレイから直接ゴールに叩き込んだシュートは、永く歴史に刻まれて、消えることのないシュートだろう。HDDに録画してあるが、とりあえず、しばらくは消さないでおくことにする。
しかし、そういうわけで、寝不足で眠い日々が続いているのである。6月24日~26日まで、池袋のサンシャインシティでケーブルテレビショーがあったので、さまざまなイベントがかさなり、夜中に行われる全試合を見ているわけではないが、ダイジェストは見ていた。普段、いろいろなチームでプレイしている選手たちが、祖国のユニフォームを着てみせる華麗なプレイには、酔わされる、という言葉がぴったりだろうと思う。
28日の夜は、早めに寝ようとしたが、チャンネルを回すと、ちょうどブラジルとチリの試合が始まるところで、《野球と違って、2時間経てば、決着がついているのだから》と思うと、テレビの前から離れられなくなってしまった。
「どうせ、ビールやら、冷やした日本酒を飲みながら、見ているんだろう」と思われる方もおられようが、そんなに悠長には見ていられない。ちょっと、画面から目を離すと、ボールが、全く違うところにあり、展開が全然違ってしまっているからだ。画面の中のボールを追っているうちに、あっという間に、序盤から中盤の20分に差し掛かり、そうこうしているうちに「残り20分を切りました」というアナウンサーの声に引きずられるようにして、結局、ロスタイムの最後の最後まで、見てしまうことになる。
休憩時間は、さすがにトイレタイムになるが、帰って来ると、また、後半の45分が始まり、「後半の立ち上がりに、何か戦略の変化はありますか?」というアナウンサーに引っ張られて、10分、20分が経ち、またまた「残り20分を切りました」で、どうにも画面から離れられなくなる。選手ばかりでなく、テレビを見ているこちら側もついつい集中してしまう。あっという間に2時間近くが経ってしまうが、今度は、興奮してすぐには眠れない。
29日は、寝不足状態で、頭がボーっとしていた。そして、夜、いよいよ、パラグアイとのベスト8を賭けた戦いである。前後半合わせて90分に、延長が前後半30分。2時間の激闘の末のPK戦での惜敗。興奮状態は、覚めやらず、30日は、結局徹夜で、新宿の京王プラザで行われたケーブル 3団体共催の技術セミナーに出掛けた。午前中は、しっかり聞いていたものの、午後は、ICレコーダーを回しながら、だいぶ撃沈していた。
このパラグアイ戦、手元にケータイ電話を置いて、ワンセグの受信もしてみたが、非常によく映る。この元々の映像電波は、遠く離れた南アフリカから届いて、国内のシステムを通してこのケータイの小さなディスプレイから見えているのかと思うと、通信という技術のすばらしさにあらためて驚かされる。
日本の地上デジタル放送の方式は、南米の諸国で数多く採用され、次にアフリカ諸国にも売込みを掛けているということだ。《そうか、頑張っているんだな》と思っていたが、喜んでばかりはいられないという話を聞いた。どういうことかというと、日本の地上デジタル放送の方式が採用されても、「日本企業の放送機器が採用されるとは限らない」ということである。つまり、お隣のサムソンあたりが、国を挙げてのトップ外交で営業を掛けて、機器をどんどん納入してしまうと。
そういえば、5月の下旬、ある飲み屋で隣に座った人と話してみると、ICチップの営業をしている人で、「日本の企業が束になって掛っても、サムソンにはかなわない」といっていた。
日本はもう、周回遅れではなく、二回りくらい遅れた国になってしまっているのだろうか。そう指摘する人もいるが。(い)
【目次】
◆1.「ケーブルテレビショー2010」フォトレポート①
◆2.宮崎県口蹄疫被害 義援金募集告知CM全国配信開始
◆3.NHK放送研修センター〈ケーブルテレビ研修〉
◎「いまさら聞けない・教え方のコツ(夏)」
◎「デジタル放送技術セミナー」
~デジタルの基礎技術力向上のために~
◆4.シフトセブンコンサルティングが7 月23 日、福岡で「CATV Solutions 導入事例セミナー」を開催
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